今世間では新種ウィルスの影響により暗い雰囲気に包まれている。各種イベントや催し物がなくなったりと閉塞感を拭きれない。今年8年目であったBitsummitも中止になり、毎年の楽しみがなくなってしまい悲しみに暮れている。
そんな数年前のBitsummitで試遊しようとして何度もタイミングを逃し、今年に至るまで一度も試遊できなかった作品がある。そのため情報を一切遮断し、発売に胸を高鳴らせ待ち構えていた。
第112回はBitsummitでも事前評判の高かったリズムアクションADV「ジラフとアンニカ」を紹介する。
本作品は標準で日本語字幕に対応している。詳しい操作方法は後述するが、操作自体はキーボードとゲームコントローラーどちらでも操作可能だ。だが、アクション要素が多いため細かい操作が可能なコントローラーの使用を推奨したい。
記憶を求めてスピカ島を探索せよ
世界唯一の猫人間である“アンニカ”が本作品の主人公だ。目を覚ました彼女は記憶喪失になっていた。記憶を取り戻すためには各地のダンジョンに眠る“星のかけら”を集める必要があると彼女を知る“ジラフ”からそそのかされる形で島の探索を行うことになる。
コントローラーの左スティックか十字キーで移動し、右スティックで視点を変えることができ、LB/RBで画面の拡大と縮小を行う。高所から落下したりとアンニカのライフがゼロになった場合はチェックポイントからやり直しとなるが、ペナルティなどは全くない。
ゲーム中は次の目的地が迷いにくい設計になっており、目的地や何をするべきなのかはゲーム中で都度説明が行われるため大きく迷う場面もないだろう。
平和な島内と違い、ダンジョン内には一撃アウトな落とし穴や触れるとダメージを受ける危険なオバケやトラップなどがアンニカを待ち受ける。とはいえダンジョン内にもヒントや休憩ポイントが設けられているため難しすぎるということはないので安心だ。
島やダンジョンにはセーブさんという喋る像が設置されている。彼女(?)たちに話しかけることで現在の状況を常に保存することができる。オートセーブはないので休憩する時などはこまめなセーブを心がけると良いだろう。
ダンジョンの最奥へ無事辿り着くとリリィという魔女とのボス戦となる。本作品はこのボス戦がいわゆる音ゲーになっている。だが、音ゲーパートは難易度を選択できるので、苦手なプレイヤーでもクリアができない設計ではなく、純粋にアドベンチャーゲームとしてプレイできる。
左スティックか左右キーで判定位置に移動し、画面奥から飛んでくるリズムボールが手前のヒットマーカーに触れた瞬間にAボタンを押すことでマーカーとの距離に応じて判定が表示される。判定は“GREAT”が一番上で“GOOD”と“OK”と下降する。ただし、マーカーにボールが無いときや、リズムが大きく外れた場合はミスとなりアンニカのライフが減少する。ライフがゼロになった場合は曲の最初か、セーブポイントまで戻ることになる。
文字だけでは分かりづらいのでプレイ動画も録画している。是非参考にして欲しい。
不思議に溢れた島の景色に童心へ還る
島は昼夜の概念が有り、時間で猫の目のように印象が大きく変わる。インスタ映えならぬアンニカ映えと呼ぶにふさわしいスクリーンショットポイントが多数存在しており、各種色々なロケーションを巡ると次の撮影ポイントを自然と探していたりして、スクリーンショットを取り過ぎて600枚近い画像ファイルがSteamの画像フォルダにできあがった位だ。
その他にもイベントは絵本の様に魅力的なビジュアルと共に進行する。魅力的なキャラクターに囲まれたスピカ島は童心を思わず思い出すことだろう。
しかしながら正直なことをいえば色々な景色や撮影ポイントを探すためにストーリーそっちのけで島内の撮影巡りをしていた時間の方が長かったくらいだ。
アンニカ映えは本当に各所に溢れている。年頃の少女のように色々なオブジェクトに感情豊かな反応を返すアンニカを見ていると日常のストレスが緩和されていく。丁度本作品をプレイしていた時期は本業であまりにもストレスが溜まっていたため非常に良いデトックスになった。
MOBAで疲れた時、ハクスラでアイテムが出なかったとき、上手く物事がいかなかったとき、そんな荒んだ心をアンニカは癒やしてくれる。思わずプレイが終わった後に自分も“ねこじゃらしになりたい”と思わずつぶやくことだろう。
「ジラフとアンニカ」の推奨動作環境は?
最低環境でもグラフィックの要件がGeForce GTX 750 Ti相当、推奨ではGTX 960以上とCPU内蔵GPUではかなり厳しい。ミドルクラスのゲーミングPCは欲しいところだ。
「ジラフとアンニカ」
●atelier mimina
●1980円(2020年2月18日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル アクション、アドベンチャー、音ゲー、良質サントラ、独立系開発会社
© 2020 atelier mimina. All Rights Reserved. Music by Sonica Inc. Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.
■著者:rate-dat
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: ratedat
・Twitter:@rate_dat
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