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スポーツとビジネスの距離を縮める意識改革が必要

2019年12月02日 06時30分更新

文● 萩原愛梨 編集● ガチ鈴木/ASCII 写真● 曽根田元

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 AIによるオンラインスポーツ指導ツールを開発するSportipの高久侑也代表は「目標達成には、スポーツの教育現場と、業界全体の体制に課題がある」と語る。幼少期からスポーツに慣れ親しみ、現在スポーツビジネスを立ち上げる起業家の目線に映るスポーツ業界の課題を聞いた。

15兆円の市場規模を作るには、個人のスポーツ人口を増やすことは必須

――今後スポーツ市場を拡大させるために課題となっていることは何だと考えますか?

 現在のスポーツ市場では“観るスポーツ”、つまりスポーツ観戦ビジネスによる収益が大きなシェアを占めています。一方で、”するスポーツ”と位置付けられる個人にフォーカスしたビジネスはあまり見られません。今後「日本再興戦略2016」でうたわれる15兆円を目標とするなら、”するスポーツ”の拡大、つまり個人の競技人口を増やしていくことは必須だと考えています。

――個人の競技人口がこれまで伸びていない理由は何でしょうか?

 まず個人がスポーツに励む環境が整っていないことが挙げられます。学生スポーツの現場で言えば、指導者の数が不足しています。中学や高校の部活の指導者はコーチングの経験がない、さらにはそのスポーツをプレイした経験さえないという例もあるのです。

 これでは選手の健康を担保した指導は難しいでしょう。また、過去にプレイ経験や指導経験があったとしても、それが正しいとは言い切れません。こうした課題の被害を受けるのは選手です。誤った指導方法や身体の特徴を無視した指導は、選手の技術の向上を妨げるだけでなく、身体を壊してしまう場合もあります。

 こうした適切な指導がおこなれない状態は、地方になるほど傾向が強くなっているように感じます。やはり新しい指導法が普及するにも地域間格差が発生してしまうのです。海外の新しい手法が東京で取り入れられるまでに時間的なギャップがあるように、東京から地方に普及するまでにはさらに長い時間がかかる。

 AIオンライン指導では、指導者の属人性を排除できますし、最新の指導法を取り入れるまでに時間もかかりません。私たちの提供するものは、これらのスポーツにおける格差をテクノロジーによって埋めるサービスです。

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