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まだまだ出てくる、ここまでやるかというこだわりも

絶賛進化中、世界最小・最軽量の粒型完全ワイヤレスイヤホン「GRAIN」

2019年08月30日 15時00分更新

文● ASCII

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アンテナ制作もクレイジー、ただのLDSではだめなんです。

 GRAINの制作を難しくしているもののひとつにLDSアンテナがある。これはレーザーを使って筐体の表面に配線を掘り込みながらメッキしていく工法だ。つまりイヤホンの筐体自体をアンテナにしてしまう技術となる。LDSアンテナを使った製品は1MOREなどがすでに製品化しており、樹脂製の筐体の内側にLDSアンテナを仕込んでいるが、GRAINとの違いは中央で分割するパーツになっている点。

GRAINの筐体。この状態で中にアンテナを書き込むため、レーザーの5軸制御が必要となるそうだ。

 ではGRAINはどうしているかというと、筒状の筐体は一体化しているので、五軸制御で斜めからレーザーで狙い、中心軸に沿ってすり鉢状に内側を削っていくしかない。なんでこんな手間のかかることをやるのかと聞いてみたが、小型の筐体で、アンテナを置く位置を考えた場合、スペースが非常に限られており、干渉を考えると電気が流れる後方は使いたくない。外側にする場合でも、360度の方向にアンテナを書き込まないと、どの向きで装着してもつながるようにできないといった理由があるようだ。

LDSアンテナを実装すると、最終的に写真のようなイメージになる予定。

 これらは前回の記事では触れなかった部分だが、極限までのこだわりのエピソードはまだまだ出てきそうで怖いぐらいだ。

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