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突撃!ナベコの「知りたいんだけど、きかせて!!」 第20回

ビールのおいしさとは?「一番搾り」刷新したキリンにきいてきた

2019年08月31日 13時00分更新

文● ナベコ

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 ごきげんよう、お酒大好きナベコです。ビールは神からのギフト。最近はコンビニでもクラフトビールなど様々なビールが揃っているので目移りしちゃうことがあります。もちろんどれもおいしいのですが、そもそも人はどういうビールを「おいしい」と感じているのでしょうか?

 今回「キリン一番搾り生ビール(以下、「一番搾り」)」が好調というキリンビールのビール担当者に、一番搾りの「おいしさ」の秘密や、ビールの魅力についてきいてきました。一番搾りは今年春に味をリニューアルしており、4月の販売数量は前年比でおよそ2割増しだったとか。缶にあしらわれたキャッチフレーズは「新おいしい!」です。


<この人に突撃!>

一番搾りのブランドマネージャー鈴木さん。もちろんですが、ビールだーい好き、とのこと。

キリンビール
マーケティング本部 マーケティング部 ビール類カテゴリー戦略担当
ブランドマネージャー
鈴木郁真さん


ビールのおいしさって何?
多くの人にとって共通なの?

――こんにちは。一番搾りはよく飲んでいます。この夏も私の喉を潤してくれました。あらためて、ブランド担当の方から一番搾りの特徴を教えてもらってもいいですか?

鈴木郁真さん:一言で言うなら、一番搾りは「おいしさ」を追求したビールなんです。

――おいしい、ということですが、キレとかコクとかそういった表現で表すとどうなりますか?

鈴木さん:キレ、コクとか説明的な言葉はあまり使わないようにしています。

――なんでですか?

鈴木さん:「キレ」「コク」「高級感」といった味わいの表現をビール業界ではよく使ってきましたが、実際にお客さんが求めているものは「おいしさ」ではないかと考え、本商品ではシンプルに「おいしい」というのをお伝えするように意識しています。広告も「おいしい」「うまい」というフレーズを打ち出しました。

堤真一さん、満島ひかりさん、鈴木亮平さん、石田ゆり子さん、濱田岳さん、足立梨花さんをイメージキャラクターにした広告では「おいしい」「うまい」というフレーズと、飲んでいる人のおいしそうな笑顔が印象的。

――CMは本当においしいんだなというのが伝わってきて、飲みたくなっちゃいます。一番搾りは最近リニューアルされましたね。

鈴木さん:2017年にフルリニューアルしたのですが、さらに今年4月にブラッシュアップさせるかたちで、一番搾り史上、最短期間で再度リニューアルしました。下地になったのは、2015年、16年に実施した「47都道府県の一番搾り」でした。

地域社会への貢献活動として、2015年、16年に売り出された各都道府県ごと異なる味の一番搾り。編集部ではたくさん集めて飲み比べようとしましたが、飲んでいるうちに酔ってしまった……(笑)。写真は2016年、編集部撮影。

――「47都道府県の一番搾り」、私もいろいろな地域のものを飲みました! ユニークな味の一番搾りもありましたね!

鈴木さん:そうですね(笑)。地域の特産物を使ったりもしたので。一番搾り製法というベースが決まっているうえで47通りつくるのは、とても大変な作業でした。地域のお客さんにヒアリング調査して、試行錯誤して……。苦労しましたが、これが知見となって、なにをもっておいしいのか、というのをつかめる手ごたえになりました。

――「おいしい」を見つめ直せたと。

鈴木さん:はい。2017年に本体の一番搾りをリニューアルするにあたって、あらためて議論したところ、その経験もあって「素材の良さや旨みが一番搾りの一番の魅力だよね」と。

――「一番搾り」自体が、一番搾り麦汁のみを使用して上品な旨みを引き出したブランドですものね。

※一番搾り製法では、ビールのもとになる“もろみ”を濾過して麦汁を取りわける段階で、最初に流れ出る“一番搾り麦汁”だけを使用。他の多くのビールでは、二番搾り麦汁とブレンドする。

鈴木さん:そのとおりなんです。そこで、香りを足す、味を濃くするなど、なにかを足すというより、麦の素材そのものの旨みを引き立たせるよう、引き算的なおいしさの進化を目指す方針が立ちました。

――地域貢献のキャンペーン的な取り組みが、その後、主力商品のリニューアルに役立つとはステキな流れ。

鈴木さん:リニューアルにあたっては、のべ100人の技術員を動員して約1000回の試験醸造を行ないました。素材の配合をほんのわずかに変化させただけでもビールの味が変わってくるので、その中で一番搾りのコンセプトに合うものをひたすら追求していきました。

――1000回も! 細かい変化をつけたところでビールの味の違いってそんなにわかるものでしょうか……。

鈴木さん:それが、わかるんです。お客さまに嗜好調査で飲んでもらって、ある程度の人数の意見を集めてみると、本当にわずかな違いでもきちんと感じてもらえています。

―――へえ! よく、ビールはブラインドで飲むとわからないとか言いますが。

鈴木さん:そんなことはないですよ。例えば、3つビールがあって飲んでもらうと、それぞれの特徴がちゃんとかえってきます。

――人によって味覚にも差があるはずですが、それでも共通するものがあるのですね。あらためて、おいしいビールって、いったいなんなのでしょうか?

鈴木さん:ピルスナー(ラガー)ビールとエールビールで異なりますが、ピルスナーの価値は「飲みやすく、飲み飽きない」こと。例えば、香りが強いと飲み飽きてしまう。かといって、味が薄いものだと実はたくさん飲めません。味がしっかりしているけれど、すっきりしている。反対の要素のようですが、これが大事です。

――飲みやすいビールはやっぱりイイですね。毎日飲みたいから飽きないというのも重要。

鈴木さん:飲みやすく、飲み飽きない、素材の旨みが引き出されたおいしいビール。これを目指して、一番搾りはおいしさを進化させ続ける。それがミッションです。

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