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カフェに立ち寄って飲む1杯のような“一服”めざす:

缶コーヒー「ボス」振って泡立つカプチーノなど新路線

2019年09月03日 10時00分更新

文● モーダル小嶋/ASCII

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「カフェ・ド・ボス ほろあまエスプレッソ/ふんわりカプチーノ」
サントリー
9月3日発売
130円前後
https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF0896.html

仕事中の気分転換で使えるショート缶

 仕事中に、コーヒー、飲んでいますか? それとも休憩中に飲むタイプですか?

 サントリー食品インターナショナルは、「カフェ・ド・ボス ほろあまエスプレッソ」(185g缶)、「同 ふんわりカプチーノ」(180g缶)を9月3日から発売します。いずれも価格は130円前後。

 ここ数年、コンビニエンスストアのカウンターコーヒーやペットボトルコーヒーの登場などで、消費者とコーヒーとの関わりが多様化しているとのこと。サントリーが2017年に発売した「クラフトボス」シリーズは、オフィスなどでのデスクワークを中心とした働き方に対応し、これまで缶コーヒーになじみのなかった若い世代や女性からも好評だったそう。

 一方、「仕事をしながら飲めて便利だが、仕事の切れ目がない」「席にずっと縛り付けられている感じがする」「味が少し薄い」という声もあることがわかったとか。

 「味が少し薄い」はともかく、前の2つはサントリーがどうこうという話ではない気がしますが……いや、言いたいことはわかりますよ。缶コーヒーを飲むために、タバコ休憩のように一服する感じで買いに行くことで、席を立つ。ペットボトル(大容量)だと、その機会が少なくなる。だから、「仕事の切れ目がない」はわからなくもない。

 しかし「席にずっと縛り付けられている感じがする」までいくと、もうコーヒーではなくて、その人の業務における話なのではないか、という気が……。もう、ペットボトルコーヒーとは関係ないと思うんですよね……。

いままでのBOSSシリーズとは一味違うデザインの、ちょっとレトロなショート缶

 それはともかく。サントリーは、このカフェ・ド・ボスシリーズで、仕事と休憩の区切りをつけるのにぴったりの、カフェに立ち寄って飲む1杯のような“一服”を提案していくそうです。たしかに無骨というよりは、レトロで洒落たデザインですよね。

ありそうでない、やさしいミルク感のエスプレッソ

 まずは、ほろあまエスプレッソ。雑味を抑えながら、コーヒー感をしっかりと引き立てたとうたいます。さらに、独自のエスプレッソを通常の1.2倍以上使用し、ゆたかな香りを実現したとのこと。

カフェ・ド・ボス ほろあまエスプレッソ

 すっきりした味わいながらコクのある苦みが特徴の、契約農園であるミラノ農園の豆を使用。自然な甘さとコーヒーの飲みごたえが感じられるエスプレッソだとか。

エスプレッソのイメージがあしらわれたデザインも、らしからぬ感じですね

 たしかに、飲み口はやさしいですが、甘さと苦味は控えめ。豆の香りとミルク感はしっかりと残しつつ、インパクトがあるというよりは、すっきりとした味わいで飲ませるタイプのコーヒーといえましょう。

 エスプレッソ系の缶コーヒーは豆の味を押し出して苦味も際立たせる志向のものが多い印象がある中、“ほろあま”というテイストにまとめたのはなかなか珍しい。飲みやすさも含めて、意外と、市場にありそうでない感じという印象を受けました。

甘すぎないのが好印象なカプチーノ

 続いては、ふんわりカプチーノ。飲みごたえを追求した、“振って泡立つ”カプチーノです。ミルク感に加え、飲み口の面積を通常のショート缶コーヒーより20%広くすることで、クリーミーな泡立ちをより楽しめる設計にしたとのこと。

カフェ・ド・ボス ふんわりカプチーノ

よく振って、泡立ててから飲むことが推奨されています

振ってから缶を開けると、泡が立っているのがわかりますね

 こちらも、飲んだ瞬間に豆の香りとミルク感が広がります。とはいえ、ベタッと甘すぎず、品のよいカプチーノ味にしている点は好感が持てます。後味にやや人工的な甘味が残り、強いて言うなら、このあたりはもう少し「缶コーヒー感」がなければよかったかな、と。とはいえ、缶で飲めるカプチーノと考えれば、クオリティーは高いと感じました。

左がほろあまエスプレッソ、右がふんわりカプチーノ。カプチーノのほうが、飲み口が大きい

 2つとも、「カフェに立ち寄って飲む1杯のような」とうたうだけあって、甘すぎず、ミルキーすぎず、かといって変に苦味を強調するわけでもない、自然な味わいが好印象です。「無糖じゃない缶コーヒーは、甘いのが気になる……」という人には、ぜひ試してほしい完成度でした。


モーダル小嶋

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。

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