ウイルスチェックから強力なセキュリティ保護機能まで

ESETの基本や便利機能をまとめてチェック! 「ASCII的ESETマニュアル」

文●宮里圭介 編集●ASCII

提供: キヤノンマーケティングジャパン

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「コンピュータ保護」「インターネット保護」「ネットワーク保護」
3つの機能でPCをしっかり守る

「コンピューターの検査」はすでに潜んでいるマルウェアを見つけ出すことが仕事だが、セキュリティ対策ソフトの仕事はそれだけではない。最も大切なのが、被害を未然に防ぐこと、そして万が一被害に遭ってもそれを最小限に抑えることだ。

 この被害を未然に防ぐ機能のうち、重要なものとなるのが「コンピュータ保護」「インターネット保護」「ネットワーク保護」の3つ。ESETにはもちろんこれらの機能が搭載されており、おかしな動作がないかチェックしている。

PCを保護する機能は、「設定」画面から確認可能。「コンピュータ保護」「インターネット保護」「ネットワーク保護」でPCを守ってくれている。

 この3つの保護機能がそれぞれどんな役割となっているのか、少し詳しく説明しよう。

■コンピュータ保護

「コンピュータ保護」はPCに常駐し、ダウンロードやコピー時にファイルをチェックしたり、システム上で怪しいマルウェアなどが動作してないかを見張ってくれるものだ。また、システム設定の変更やファイルの差し替えといった怪しい動作を止める「HIPS」という機能も搭載している。

コンピュータ保護にある項目のうち、デフォルトで有効となっているのは「リアルタイムファイルシステム保護」「HIPS」「Webカメラアクセス制御」の3つ。

 「デバイスコントロール」は、USBメモリーなど外部のデバイスを接続した場合の動作を制御できる機能。外付けストレージはすべて禁止し、情報漏洩やマルウェアに感染したファイルの持ち込みを防ぐといった場合に活躍してくれる。

 デバイスをグループに登録することで、グループごとに動作をコントロールできる。例えば利用可能なUSBメモリーをグループに登録し、そのグループに対しては読み書きを許可。それ以外はブロックすることで、許可されたUSBメモリーのみ使えるようにする、といったことが可能だ。

デバイスコントロールの設定例。「利用可能」というグループに登録したUSBメモリーは読み書き可能にし、それ以外はブロックするように設定してみた。

「ゲームモード」は通知を止め、スケジュールしてあるコンピューターの検査などを中止して、ゲームのジャマをしないようにするためのものだ。フルスクリーンでゲームを楽しんでるときに通知が出てゲーム画面が消えてしまった、というようなトラブルを防いでくれる。

「Webカメラアクセス制御」は文字通り、悪質な盗撮から守ってくれる機能。デバイスコントロールと同じように、Webカメラの利用を細かく制限できるため、知らぬ間に盗撮されているという被害を未然に防ぐことができる。カメラをシールで隠している人もいるが、これだと自分でカメラを使いたいときに困ってしまうだけに、「Webカメラアクセス制御」をうまく活用したい。

■インターネット保護

「インターネット保護」は、ウェブページの閲覧やメールの送受信時のセキュリティを高めてくれるもの。フィッシング対策なども行えるので、かなり重要な機能となる。インターネットへのアクセスをより安全に行うための機能と考えれば間違いないだろう。

インターネット保護は「Webアクセス保護」「電子メールクライアント保護」「迷惑メール対策機能」「フィッシング対策機能」の4つが用意されている。

 とはいえ、インターネット保護機能があるからといっても、危険なサイトが安全になるわけではない。もちろんないよりは幾分マシになるが、あくまで転ばぬ先の杖、もしくは予防接種みたいなものであって、これさえあれば絶対的な安全を保証してくれるというものではない点は誤解しないようにしたい。

■ネットワーク保護

「ネットワーク保護」は、外部からのアタック、もしくは内部からの不審な通信などを見張り、止めてくれる機能。「ファイアウォール」「ネットワーク攻撃保護」「ボットネット保護」の3つの機能があり、おかしな通信が行われてないかを常に調べてくれている。

ネットワーク保護は、外部からのアタックや不審な通信を行うソフトを見つけ出し、その通信を止めてくれる機能。

 とくに厄介なのが、自分のPCをボット化されてしまうこと。ボット化とは、特定のコマンドを受けた際にだけPCを乗っ取られ、外部から制御されてしまうマルウェアに感染してしまうことで、普段は何の影響もないだけに気づきにくい。外部から指令を受け、操り人形(ロボット)にされてしまうと、特定サーバーへの攻撃、迷惑メールの送信、詐欺サイトの構築など、いいように操られて、被害者であると同時に、ある意味加害者にもなってしまう。

 こういった状況にならないよう、ネットワーク保護、とくにボットネット保護は重要な機能といえる。