目標は学生1万人の来場
JEITAは2019年度において、団体の体制強化、事業環境の整備、CEATECの3点に取り組むことをあげた。
JEITAの体制強化、事業環境の整備については、先に触れたように業界の枠を超えた会員企業の参加と連携強化、業種、業界、地域、国家の枠を超えたデータの利活用のためのルール策定や標準化などの活動が中心となる。
一方でCEATECについては、新たな目標として1万人の学生の来場を目指すことを掲げた。
遠藤会長は「CEATEC 2019では、工学系の学生だけに留まらず、将来を担うすべての学生に向けたアピール活動をしていく。CEATECそのものを、産業界のオープンキャンパスに見立て、基盤技術を支えるIT/エレクトロニクス産業各社や、ユーザー企業による課題解決への取り組みを、見て、聴いて、感じて、考えてもらう場にしたい。Society 5.0時代を牽引するIoT人材育成を柱に掲げる」とした。
実は、CEATEC JAPAN 2018では、東京医科歯科大学の学生が見学に訪れ、授業をしたことが話題となった。
医学科1年生が「医学導入」という科目のなかで、最新テクノロジーに直接触れ、デザイン思考のアプローチを体験する目的で、CEATEC JAPAN 2018を活用。学生たちは、事前に用意した課題解決のために、どんな技術が利用できるか、どんなサービスに生むことができるかといったアイデアをまとめ、プロトタイプを制作したり、パワーポイントの資料やビデオの制作をしたりして、授業で発表した。
同大学では今年も同様の授業を実施予定で、こうした動きが、工学部以外のほかの大学にも広がることを期待している。
CEATEC 2019は、2019年10月15日~18日までの4日間、幕張メッセで開催される。変化する業界団体が主催する展示会が、今年はどう変化するのかも楽しみだ。
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