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キヤノンMJのハンディ決済端末、富士通の決済アプリとインフラ、三菱UFJニコスの各決済センター取りまとめで実現

キヤノンMJら3社、明治安田生命のキャッシュレス決済システムを共同開発

2019年06月13日 13時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は2019年6月13日、明治安田生命保険が新たに導入したキャッシュレス決済システムを、富士通、三菱UFJニコスと共同で開発/構築したことを発表した。このノウハウと技術を生かし、今後さらに各金融機関向け開発案件を獲得していく方針。

明治安田生命が導入したキャッシュレス決済システムの概要

 明治安田生命では顧客サービスの充実を目指し、契約手続きの簡略化やスピーディな対応を実現するために、タブレット型営業端末「マイスタープラス」や社有スマートフォン「MYフォン(マイフォン)」などの導入(2019年9月から順次導入)を通じて、ペーパーレス化やキャッシュレス化を推進している。今回発表されたキャッシュレス決済システムもその一環となるもの。

 具体的には、保険営業職(アドバイザー)が持ち歩くタブレット端末にBluetooth接続するセキュアなカード決済端末「CA-P1」約1万台をキヤノンMJが提供し、これまで現金のやり取りが生じていた契約締結時の初回保険料収納を、クレジットカードやデビットカード、キャッシュカードで手続き可能にすることでキャッシュレス化を実現する。同システムでは、富士通が明治安田生命の業務アプリと連携する決済アプリを開発し、決済インフラも提供する。また三菱UFJニコスは各決済センターのとりまとめを担当した。

 キヤノンMJグループのキヤノン電子が開発/製造するCA-P1端末は、ICチップ搭載のクレジットカード決済に必要な国際セキュリティ基準「PCI-PTS4.1 with SRED」に対応しており、カード情報は端末内で暗号化されてから通信される。また、端末の分解など不正操作を検知すると内部情報を消去する仕組みであり、端末の紛失にも備える。内蔵プリンタで外出先でも顧客控えを発行できる。

キヤノンMJの提供するカード決済端末「CA-P1」の概要

 またCA-P1は、2018年6月に施行された「改正割賦販売法」に基づいて実施が求められている、クレジットカード決済における「情報の非保持化」や「IC化」にも対応するもの。

2018年6月施行「改正割賦販売法」に基づき、業界団体(クレジット取引セキュリティ対策協議会)が定めた実行計画の概要。カード情報の非保持化、ICチップの利用などを求めている

 今回の取り組みにおいて、キヤノンMJでは決済端末のファームウェア変更(対応決済センターの変更)やデバイスの薄型化など、顧客ニーズに基づくカスタマイズを実施した。今回のノウハウや技術を活用して、今後は生命保険だけでなく銀行や信用金庫などの金融機関や大手企業を対象に同システムをカスタマイズ提供していく方針。

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