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セイコーマート「ジンギスカン風」のカップ焼そばは納得の味

2019年06月10日 17時00分更新

文● 四本淑三

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決め手は焦げたもやしの匂い

 対してセコマの製品は、あくまでも焼そばなのだ。ジンギスカンのシメに作る、あの焼そばの味。肉の脂や焦げた野菜がこびりついているジンギスカン鍋に、チルド麺の「マルちゃん焼きそば」を投入してほぐし、ジンギスカンのタレをかけて食べる、あの焼そばの味なのである。

 羊の再現性についてはペヤングの方がはるかに上手だ。匂いさえなかったことにすれば、普通のソース焼きそばとしても悪くない。しかし、実在するジンギスカン焼そばの再現度としては、セコマの圧勝である。

 決め手は食べている間、ほんのりと焦げたもやしのような匂いがすること。ああ、今日もジンギスカン美味かったなあとお腹をさすりながら、焼きそばで腹を満たしているときの、あの香り。それは羊よりも野菜なのだ。

 だって、ジンギスカン焼きそばは、肉を食べ終わった後に作るものだから。いかにも普段ジンギスカンを食べ慣れている人たちが作ったものという感じがする。

 いまのところ、ものすごく旨いものとも思わないが、お腹が空いてくるにつれ思い出しそうな味だなと思う。そうして食べ続けているうちに「あの味」として忘れられなくなるのだ。本物のシメの焼そばもそうだし、いままでのやきそば弁当もそうだった。

 これまでジンギスカン味のカップ焼そばが定番化した試しはないが、これは息の長いものになるんじゃないだろうか。道外のみなさんも北海道にお越しの際は、ぜひセイコーマートで買ってお試しいただきたい。

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