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開発者向けノンコアSaaSでイノベーションを支援する

フル機能のID管理サービス「Auth0」でBuild or Buy論争に終止符を

2019年06月05日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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 2019年6月4日、ID管理サービスを手がけるAuth0(オースゼロ)は創業者来日にともなう事業説明会を開催した。Auth0 最高経営責任者兼創業者のユヘニオ・ペース氏は、急成長を続けるAuth0のビジネスの沿革を語るとともに、開発者がよりイノベーションを起こす支援を進めると強調した。

Auth0 最高経営責任者兼創業者 ユヘニオ・ペース氏

1ヶ月あたり25億回のログインを支えるグローバルID管理

 「ユニバーサルなアイデンティティプラットフォーム」を謳うAuth0は開発者向けにWeb、モバイル、レガシーアプリケーション向けに認証と認可のサービスを提供する。Auth0はシングルサインオンやソーシャルログイン、多要素認証、パスワードレスなどのさまざまな機能を開発レスで利用できる。

さまざまな機能を搭載したフル機能のID管理サービス「Auth0」

 B2B、B2C、B2Eのすべてのユースケースに対応しており、アプリケーションとしてWeb、モバイル、スタンドアロン、IoT、プロトコルとしてSAML、OAuth、OIDC、WS-Fedなど幅広く対応する。また、全65種類におよぶSDKを用意しており、既存の環境との連携も可能。IdPとして40以上のソーシャルアプリや、ActiveDirectory、Google、OpenIDなど幅広い認証システムに対応する。

Auth0サービスの提供イメージ

 今回登壇した最高経営責任者兼創業者であるユヘニオ・ペース氏は、マイクロソフトで10年以上にわたってID管理関連を手がけ、CTOのマティアス・ウォロスキー氏とともに、2013年にAuth0を設立している。

 現在、Auth0は35カ国で事業を展開しており、従業員はグローバルで470名以上に上る。無償版のユーザーが1万6000、有料顧客も7000を超え、70~100%という年々高い成長率を誇る。現在は1ヶ月あたり、25億回以上のログインを管理しているという。数週間前に約1億ドルを超える資金調達に成功し、累積の調達資金は2億1000万ドルに上っているという。

 Auth0の目的は、開発者がより速くイノベーションを起こす支援を行なうことだという。「世界には約2300万人の開発者がいるので、非常に大きなオポチュニティがある。開発者がID管理の開発に力をかけるのではなく、よりよいアプリケーションを開発できるよう、私たちがお手伝いしたい」とペース氏は語る。そして、開発者を支援することで、ユーザーエキスペリエンスを犠牲にせず、インターネットをより安全にしたいと考えているという。

モダンなアプリケーションでAuth0を「当たり前」に

 日本でビジネスを立ち上げたのは約3年間で、クラスメソッドとHerokuがパートナーとして名前を連ねている。「創業から約半分は日本でも事業展開していることになる。日本の事業も当初から40倍に拡大した」とペース氏はアピールする。同日、NTTドコモとパーソルキャリアのAuth0の採用が発表されたほか、ソーシャルアプリとしてLINEへの対応も明らかにされた。

 現状、アプリケーションに認証や認可の機能は当然のように実装されているが、サービス本体と異なるノンコア部分の開発になるほか、複雑で専門性も高い。一方で、技術的には標準化が進んでいるため、本来は「車輪の再発明」は必要なく、実績のある製品を採用すべきだという。日本法人カントリーマネージャである藤田純氏は、「Build vs Buy論争に終止符を打ち、いかに安心して“Buy”の意思決定をしてもらえる土壌を整えるのかが、われわれの役割」と語る。その上で、フル機能のID管理サービスを提供することで、モダンなアプリケーション開発でAuth0を選択することを当たり前にしたいという。

日本法人Auth0 Japan カントリーマネージャ 藤田純氏

 日本法人のミッションとしては開発者のための情報流通エコシステムの構築、ユーザーコミュニティの後方支援、技術の目利きとなるパートナーの開拓という3つを挙げる。日本語コンテンツの充実を図るとともに、「ユニークな使い方を考えてくれるクラスメソッドさんのようなパートナーを増やし、本音で話し合えるユーザー運営によるユーザーコミュニティの後方支援を手がけていきたい」と藤田氏は語る。

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