ソースによって低音の輪郭が不明確に
スタンドとインシュレーターで対策
続いて、オーディオテクニカのステレオミニケーブルでunihertzのスマホ「Atom」と、長年愛用しているハイレゾDAP、「COLORFLY Pocket HiFi c4 Pro」の両方で数十曲のソースを聴いてみた。ふつうに机の上に置いて聴いていると、期待どおりの低域というよりソースによっては低域の量感が確実にオーバーしてしまい、ヤワな机だと少し振動することで低域の輪郭がかなり不明確になる、という現象に何度も出くわした。
アナログ入力では、長年愛用しているハイレゾプレーヤーのレガシーモデルである「COLORFLY Pocket HiFi c4 Pro」と、unihertzの極小スマホ「Atom」の2台をステレオミニケーブルでIA-BT7と接続して聴いてみた
ハイレゾ音源かCDのリッピング音源かは関係なく、筆者の手元にあるソースで傾向が顕著だったのは、ダイアン・クレールのソースだった。自宅で100均ショップで売られているアクリルを“コの字型”に曲げた簡単なスタンドを見つけたので、それに載せて高さを10cmほど上げてみた。
少し高さを上げるだけで低音が落ち着くソースもあったが、それだけでは解決の付かないモノもあったので、再度アクリルスタンドの向きを変えたり、上下をひっくり返したりしているうちに、昭和のオーディオ全盛期のような試行錯誤の楽しみを実体験できてしまった。
注文したオーディオテクニカのインシュレーターが届いたので、3点支持でIA-BT7をアクリルスタンドの上にインシュレーターを3個使い、元々はBose「AWMS II」が置いてあったスペースに一時的に設置した。
ひとまずAmazon「Echo Spot」のオーディオ出力とIA-BT7のアナログ音声入力端子を接続した。Echo Spot単体では少し無理があり、貧相になりがちなAmazon Musicをかなりリッチな環境で再現してくれる。これはありがたい。
しかし、IA-BT7を常時電源オンにしていないと、いつものように「Alexa! 今の気温は?」と尋ねても答えてくれない。いや、答えてはくれているのだが、IA-BT7の電源がオフだと聴こえないのだ。逆に、IA-BT7の電源を常時オンにしていると、今日の天気や気温、交通などの情報をドスの効いた大音量で聴くことになってしまう。
インテリアとしても優れ、テクノロジーとしても完成されたOlasonic IA-BT7は、買ってきたまま一切手を加えずにすぐに使える便利なBluetoothスピーカーだ。また、興味があればさまざまなセッティングで音の表情を変化させることのできる、昭和なオーディオ的楽しみも提供してくれる。外れることも多い衝動買いの世界においても、久し振りに大当たりの衝動買いアイテムだった。
今回の衝動買い
アイテム:Olasonic 「IA-BT7 ウォルナットモデル」
・購入:ビックカメラ.com
・価格:3万460円(税込)
T教授
日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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