今回は、シューティングゲーム「NIGHTSTAR: Alliance」を紹介しよう。宇宙空間で戦闘艦を操作することで、地球を滅ぼしたAIの軍勢と戦い、新天地を目指すゲームだ。全方位を見渡せるステージで迫り来る敵と戦うが、3人称視点の作品である。ハンドコントローラーに追従する形で、動く戦闘艦を操って戦える。
特徴は、リアルタイムで戦闘艦をカスタマイズできること。操作は片手で戦闘艦を操り、もう片方の手では工作艦を操作する。この工作艦はステージ上を流れてくる装備品を引き寄せて掴め、戦闘艦にあるジョイントに取り付けられる。こうして戦闘艦を強化できるわけだ。
さらに、ステージ中には助けを求める宇宙艦が存在し、周囲の敵を倒すなどして助け出すことで、自陣にくわわってくれる。この宇宙艦にも装備品を取り付け可能。本作の醍醐味は、このように戦力を増強して自分だけの宇宙艦隊を作り上げていくことだ。装備品の回収、取り付けをしている間にも敵は襲ってくるため、忙しくも楽しいプレイ感である。
また、ステージ間のインターミッションでは、パーツを繋げて戦闘艦の機体拡張もできる。この際にどうパーツを繋げていくかは自由度が高く、ブロック遊びのように、オリジナルの戦闘艦を作られるのが面白い。
ステージ構成も練られている。巨大戦艦の登場するステージなど、強化した自艦隊をもってして、全力で戦うようなステージも用意。ハンドコントローラーの動きに追従する自機は、手をいっぱいに広げることで、ダイナミックな回避ができる。工作艦は一定時間バリアを張ることも可能なので、これらも活用しながら激戦を潜り抜けるのも面白い。
ただし、ゲームバランスの面では1点注意点がある。ストーリーモードの1面が、最初の面としては異様に難易度が高いのだ。
そこそこの頻度で現れる中型艦からビームやミサイルが飛んできて、これをまともに喰らうと一気にゲームオーバーになってしまう。敵に襲われた地球圏からの脱出というストーリー上のシチュエーションの表現かもしれないが、それにしても限度があると感じざるを得なかった。幸いNPCの友軍も居るステージなので、クリアが厳しいようならひたすら回避とバリアに徹するのも手だ。
1面を越えると難易度はひとまず落ち着くので、そこまでは耐えてほしい。また、ストーリーモードとは別に用意されたアーケードモードは残機制だ。1面が厳しのは同じだが、自機が破壊されても残機を減らしつつ、次の面へ進める。こちらでゲームに慣れるのも、おすすめだ。
壮大な宇宙空間を感じさせる背景グラフィックや、ドット絵で描かれる人物の会話、ステージ遷移時のワープなどで、クラシカルなスペースオペラのような雰囲気を感じさせる演出面も見どころ。重ね重ねストーリーモード1面の難易度だけは納得がいかないが、そこで投げてしまうのはもったいないのも確かである。ローカルとオンラインのリーダーボードも用意されている。やり応えのあるVRシューティングゲームを求めているなら、プレイしてほしい作品だ。
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