あと、I/Oポートのスロットが通常の7本ではなく8本にしています。現在のところ、カスタマイズのメニューとして8本利用するモデルを展開することはないのですが、今後のポテンシャルを確保するために8本にしています。
また法人様ですと、特殊な構成を要望されることが多く、そういった案件を見越した設計にもなっています。多少オーバースペックでも、シャーシのベースとしてどこまでの製品の幅のものをサポートするのか、最初のうちに社内で検討していました。そのうえでケースを選定しています。
編集部 ケーブル類も黒色で統一していて、配線もきれいですね。
檀特 電源はBTOでいろいろ選べるのですが、性能が上の方の電源はケーブルの色が黒のものを選べるようになっています。配線に関しては、以前よりお客さまの評価も高く、キレイになるよう気を使っています。
電源の下にも防塵フィルターが着いていて、脚も高めなものにしています。最近の電源はファン全開で冷やすことはほとんどなくなりましたが、ある程度ホコリをカバーできると思っています。また、下につけることで、電源の熱に関係なくしっかり冷やしてくれます。
編集部 メーカーによっては電源を上に置くというのもあります。
檀特 これはよし悪しがあると思います。今までは上だったのですが、電源が上にあるだけで古臭いと感じる意見が多く、今回はデザインの新しさを全面に押し出すために、最近の流行りである下に電源を置くことにしました。
実は下に電源を置いたほうが、シャーシの強度を担保しなくても良くなるので、ケースメーカーとしては下に置きたがるんですね。上に着けるとある程度剛性を高める必要があるため、そのぶん重量も重くなります。なので、お客さまが感じている部分とは違う意味で下に置くのが流行っていたりするんです。
編集部 ユーザーからの要望で多かったものはなんですか。
檀特 いちばんはサイズ感でしょうか。極力小さく、かつストレージやビデオカードが入るケースですね。いかにコンパクトに実現できるのかに配慮しました。