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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第254回

Adobe Summitで語られたAdobe自身のビジネスや開発体制の変化

2019年03月29日 10時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

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来場者に新しいビデオ編集ソフトをプレゼントしたのは
Adobeのマーケティングの実験!?

 今回のプレゼンテーションで、Adobeのクリエイティブアプリで、顧客がどのように製品に出会い、体験していくのか、実際のダッシュボードを示しながら説明していました。個人的には、初日基調講演で最も興奮した部分です。

これによると、Adobeの顧客体験は、

1. 発見(Discover)
2. 試す(Try)
3. 購入(Buy)
4. 使う(Use)
5. 更新(Renew)

というプロセスが設定されており、それぞれのフェイズでデータを取りながらマーケティングやコミュニケーションの施策とその効果測定をしているとのことでした。

 現在のAdobeのビジネスは、デジタルマーケティングやオンラインでのサブスクリプション購入・更新であるため、分析できる状態になっており、それぞれのプロセスに最良の状態で渡していくことができるというわけです。

 たとえば、最新のYouTuberなどに向けて作られたビデオ編集アプリ「Adobe Premiere Rush CC」では、ウェブサイトやInstagram広告などで発見され、無料でアプリを試し、購入、使用を通じて使い続けてもらうプロセスがある場合、それぞれのフェイズで最大効率を発揮する施策を見つけていくのだそうです。

 今回は、来場者全員にPremiere Rush CCの1年間無料サブスクリプションがプレゼントされたのですが、デジタルマーケティングに関心が高い人たちにいきなり「Buy」後の状況を作った場合、どのように使われるか、1年後更新してくれるのはどれだけの人か、というAdobe側のマーケティング実験に思えて仕方ありません。

 おそらく多くの人はビデオ編集を日常的に行わないであろう属性に属しています。ではどうすれば、「Use」を促進できるのか?というチャレンジが隠されているかもしれません。

 1年後のイベントで、その結果もまた、ぜひ知りたいところですね。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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