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映像とドルビーアトモスの相乗効果は驚くべき体験

全米のプロたちも評価した、映画『スパイダーバース』のスゴイ音、日本語吹替版の音響監督・岩浪美和氏に聞く

2019年03月13日 20時00分更新

文● 野村ケンジ、ASCII

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3月8日より全国で公開されている、映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。劇中にスパイダーマンが何人も出てくる? スパイダーマンの中の人である、ピーター・パーカーが、無精ひげを生やして、何となくお腹も出ている……など、予告を見て、なんじゃこれ!?と驚いた人もいるかも知れない。しかし最初に言っておきたい。これは見たほうがいい。いや「絶対に劇場で見るべき」作品である。

圧巻の映像表現、むちゃくちゃかっこいい

 まずは圧巻の映像だ。縦横無尽に空間を動く表現はスパイダーマンならではだが、強烈な色彩と独特な映像表現は、前衛的でアートのようで……。時にはコミック的、時にはリアルなグラフィックス、そして2Dなのか3Dなのか境界があいまいに思えるような映像効果など、目まぐるしく切り替わっていく。

 音楽もすごい。主人公のマイルス・モラレスは中学校に通う少年。ヒップホップなど、アメリカのティーンズが聞きそうなトラックをセレクトし、DJ的につないでいる。ヘッドホンステレオで音楽を聴きながら毎日を過ごすように、意識の中心を占めたり、後ろに引っ込んだりしながら、時間とともに推移していく。

 音響効果もきめ細かく管理されている。たとえば始まってすぐ、ヘッドホンを掛けているマイルスに家族が声を掛けるシーンでは、音の動きやセリフと音楽の主従関係の違いによって、音楽から周囲の状況へと移る、マイルスの意識の動きが表現されるこうした演出は作品の随所にちりばめられており、ストーリーが進めば、さらに没入感が高まっていく。

 劇場でこの作品に触れた人は、こうした映像・音楽・音響効果の相乗効果で、知らず知らずに世界に引き込まれてしまうはずだ。劇場の席を立つころには半ば放心状態になっているかもしれない。

ドルビーアトモス版の上映も決定!
日本語吹替版の豪華な声優陣にも注目

 上映形態は通常の2Dのほか、IMAX 3Dや4D上映など多彩。3D字幕のドルビーシネマ版や、2D日本語字幕/吹替によるドルビーアトモス版も上映されている。

 それぞれに魅力があるが、注目したいのは日本語吹替のドルビーアトモス版だ。豪華な配役でオリジナルも話題を集めた本作品だが、日本語吹替版は、アニメファン・声優ファンにもおなじみの面々が熱演。たとえば宮野真守が演じる中年オヤジのスパイダーマンが実に情けない……など、これが非常にいい味を出している。

 すでに述べたように目まぐるしく変わる映像表現は、なかなか字幕を追うのも難しい面もある。まずは音と映像で、スパイダーバースの世界や空間にダイブしてみたいという人にもお薦めだ。

 それでは、ドルビーアトモスの魅力は何か、そして全米のプロも驚嘆するスパイダーバースの音響表現とは? 日本語吹替版を担当した岩浪音響監督にインタビューした。

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