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アスキー・ジャンク部リターンズ 第253回

スープの味に奥行きが出た:

2019年版「辛辛魚」辛旨カップ麺として完成度が高い!

2019年03月07日 17時15分更新

文● モーダル小嶋/ASCII

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「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」
寿がきや食品
購入価格281円
https://www.sugakiya.co.jp/products/sokuseki/soku_n_8245.html

辛旨カップ麺の定番が進化

 近年、SNSや動画投稿サイトの隆盛にともなって、「動画映え」を志向する商品が増えている。とくに2014年頃からその傾向は目立ち(例:エースコックがカップ焼そばにマヨネーズを入れすぎた件)、ちょうどYouTuberによる「食べてみた」動画も流行し始めていた。

 当時の自分はそれをふまえ、今後はネットで話題になることを重視する「ネタ化」がますます進行し、極端に量が多い、極端に辛い、極端に高いといった、“トガッた商品”が登場するのではと考えていた。いまでは新製品のリリースに「インスタ映え」「動画映え」というワードが当たり前のように並び、過剰な量や味わいなどで攻める製品の多いこと。まあ、誰でも予想できるような結果になったともいえる。

 もっとも、そちらが10倍なら、こちらは20倍……と、過剰なインフレを招いて各社が後戻りのできない終わりのない戦いを繰り広げ、最後はみんなくたびれてしまった、というのもなんだか悲しい。刺激を増やしてもよいけれど、やはり完成度も高めてほしいと願ってしまう。

 刺激的な話題性を持ちつつ、ブレない味の完成度には定評がある……そんな商品の理想の一つとして挙げられそうなのが、寿がきや食品「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」(以下、辛辛魚)。内容量は136g(麺75g)。実売価格は280円前後。

こちらが2019年の「辛辛魚」

 東京石神井のラーメン店「麺処井の庄」が監修、強烈な辛さで根強いファンを持つカップめん。毎年リニューアルを重ねており、今年でシリーズ11周年を迎える。例年通りなら1月末に発売されるのだけれど、2019年は2月の発売だったため、うっかり見落としていた。自分の無知を恥じるばかりだ。

 2019年版の辛辛魚は、より辛味のある唐辛子粉末を採用して、奥行きのある辛味を表現したとのこと。また、魚粉と豚骨の配合を見直し、風味よくどっしりとした旨味のスープに仕上げたとしている。

 麺は全粒粉を配合した、コシと弾力があるというノンフライ太麺。辛口豚骨醤油スープは、豚骨ベースの動物系スープに特製ラー油を加えている。シリーズ恒例の、唐辛子と鰹荒節の特製あとのせ辛魚粉が別添。

「さらなる“辛旨”を追求!」とのこと

 もともと味には定評のあるシリーズなので、「さらなる“辛旨”を追求!」とうたっているところに着目し、どのような進化を遂げているのかがチェックポイントになるだろう。

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