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新スマホに5G! MWC19レポート第21回

シリーズ名を一新して「Xperia 1」を開発したソニーモバイルの狙い

2019年02月27日 14時00分更新

文● 中山智 編集●ASCII編集部

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シリーズ一新でモデル名を変更したXperia
「1から始める、1から生まれ変わる」がコンセプト

 MWC19 Barcelonaにて、Xperiaの最新フラッグシップ「Xperia 1」を発表したソニーモバイル。シリーズ一新でモデル名も変わり、“新生Xperia”とも言えるXperia 1の開発について、ソニーモバイルコミュニケーションズ商品企画部門部門長の田嶋知一氏に話を聞いた。

ソニーモバイルコミュニケーションズ商品企画部門 部門長の田嶋知一氏

 田嶋氏によると、今回のXperia 1は「1から始まる、1から生まれ変わる」をコンセプトに開発が進められたとのこと。「5G時代に向けて、どういった端末を開発すればいいか。全社的に取り組んだ結果、ソニーは何が得意かといえば、ユーザーとクリエイターをつなぐこと。コンテンツをつくる、コンテンツを楽しむためのデバイスを提供するのがソニーのDNA。そこで『好きを極めた人々に、想像を超えたエクスペリエンス』というターゲットユーザーが決まった」と田嶋氏は語る。

アスペクト比21:9の4K HDR対応のOLEDディスプレーを搭載した「Xperia 1」

 そこでまず決まったのが、21:9というアスペクト比による「シネマワイド体験」。田嶋氏は「シネマはコンテンツの中でも最先端で最高峰であると考えている。シネマのようなコンテンツをつくり、シネマを映画館で楽しむような体験。それをモバイルに導入すれば、新しいモバイルのコンテンツ体験ができるのでは」と語り、シネマと同じアスペクト比を再現できる21:9のディスプレーを導入した理由とした。

21:9ディスプレーでシネマ体験をスマホで実現するのがXperia 1の狙い

突き抜けた端末とするため注入した
ソニーのプロ用テクノロジー

 Xperia 1のディスプレーは4K HDR対応のOLEDパネルを採用。BRAVIAのX1エンジンの技術の導入などこだわりの設計を施している。しかし田嶋氏は「それだけでは物足りない。想像を超えるものにはならない」と考え、さらに突き抜けた端末とするために注入したのが、ソニーのプロ用のテクノロジーだ。

 ソニーは神奈川県厚木市にプロ用のプロダクトを開発する部門があり、ここでは映画編集などに使われる1台400万円を超えるようなマスターモニターを生み出している。そのプロ向けの色再現性能をXperiaでも実現させるべく、開発に厚木のチームが協力。UHD(Ultra HD)の放送規格 ITU-R BT.2020の色域/10bit信号という、プロレベルのディスプレー品質に仕上がった。

ブースにはプロ用のマスターモニターとXperia 1を並べて展示

 さらにカメラでの動画撮影にも、同じく厚木でCineAlta(シネアルタ)カメラ「VENICE(ベニス)」を開発している部門が“プロ向け”のテイストを注入。その成果が「Cinema Pro」というビデオ撮影モードで、ユーザーインターフェースや画作りを監修している。さらに「Look(ルック)」の設定によりプリセットの色相を選択でき、映画のような色合いの動画作品を手軽に撮影できるようになった。

「Cinema Pro」のインターフェース。映画のような映像がXperia単体で撮影できる

 カメラ機能については、Xperiaシリーズとしては初めてのトリプルレンズカメラを採用。「Xperia XZ2 Premium」はデュアルカメラだったが、Xperia 1のトリプルカメラとは、カメラに対する考え方が異なる。

 「Xperia XZ2 Premiumではカラーとモノクロセンサーを組み合わせることで、暗所撮影に強くするといった狙いがあった。今回は画角の違うレンズを搭載することで、レンズ交換式カメラを使ってシチュエーションに合わせてレンズを選んで撮影する。そういった楽しさを狙った」(田嶋氏)というわけだ。

ちなみに「本体カラーにパープルが復活したのも『1から生まれ変わる』を意識してか?」と質問をしたところ、「そうとってもらってかまわない」(田嶋氏)とのこと

 「クリエイターやコンテンツを楽しみしたいユーザーに向けた端末」と、ターゲットや開発コンセプトをはっきりさせたことで、ほかのメーカーのモデルにはない良さを感じさせるXperia 1。日本での発売も予定されており、登場が楽しみだ。


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