このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

柳谷智宣のkintoneマスターへの道 第73回

複数のアプリからデータ集計できるkrewDataをkintoneで活用してみる

2019年01月30日 11時00分更新

文● 柳谷智宣

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

物品購入申請アプリと旅費精算申請アプリに登録されているデータから、経費集計をしてみる

 物品購入と旅費はどちらも経費ではあるものの、行き先や出張期間など、管理する項目が異なるので別アプリにすることが多い。そこで、今回は、物品購入申請アプリと旅費精算申請アプリに登録されているデータから、経費集計を行なってみる。

 「krewData 利用例」というアプリを開くと、すでにプラグインが読み込まれているので設定画面を表示する。メールで送られてきたシリアルナンバーを入力したら、kintoneのユーザー情報を入力し、「設定ファイルのインポート」をクリック。テンプレートファイルに入っていた、「krewData 利用例.json」を読み込むと、参照するアプリを指定する。これでアプリを更新すればいい。

旅費精算申請アプリにCSVファイルでデータを追加した画面

シリアルナンバーを入力する

利用するアプリを選択する

アプリを指定した2番が有効になったので設定をクリックする

 すでにデータ編集フローが登録されているので開いてみよう。それぞれのアプリでどのような処理が行なわれるのかが、アイコンで表示される。それぞれをクリックすると、どのような動作が行なわれているか確認できる。今回は、ゼロから作成しているわけではないので、個別の動作を見ていこう。

 まず最初に、データを入力するアプリを選択。この時点で絞り込みをかけることも可能。次に、「フィールド操作」の「フィールド選択」では、集計するための「申請日」「申請者」「合計金額」フィールドを指定する。集計アプリに表示するため、「合計金額」というフィールド名を「金額」に変更し、フィールドタイプも「数値」に変更。新たに「科目」フィールドを追加し、「消耗品費」と入力しておく。

 同様に旅費申請も設定。フィールド名を合わせるために、「期間(帰着)」を「申請日」に、「旅費合計」を「金額」にしておく。そのうえで、「データ結合」の「レコード結合」を追加し、「共通するフィールドのみを含める」を選び、「経費集計」アプリのどのフィールドに、編集フローのどのフィールドを反映させるか設定すれば完了。スケジュール実行もできるが、右上の「実行」をクリックしてみる。

データ編集フローの設定を開いたところ

アイコンをクリックすると下に設定が表示される。入力アプリから読み込むレコードを絞り込むことも可能

物品購入申請アプリには多くのフィールドがあるが、抽出する3つのフィールドを指定する

物品購入アプリからのデータには「消耗品費」という「科目」を追加するようにする

「レコード結合」で「共通するフィールドのみを含める」を選ぶ

出力アプリに入力するフィールドを指定する

プラグイン設定のホーム画面で、実行結果を確認できる

作成されたデータ。2つのアプリから任意のフィールドを抽出し、成形したうえでアプリに集計できた

 「スケジュール」では、毎日23時とか、毎週日曜日の12時といった予定を設定できる。指定時間で自動的に集計を実行してくれるので、レポート作成にも手間がかからない。

集計を実行するタイミングを指定できる

 ライセンス単位はドメイン単位で、サブスクリプション方式。価格は、スケジュール数3つまでが年額12万円で、最大個数により価格が異なる。月額払いも可能だが、少し割高になる。処理レコードの上限はスケジュール実行が20万レコードで、即時実行が5万レコードまで。

価格は月額1万2000円~とお手頃

 筆者は、ウイスキーを販売する物販の仕事も行なっているのだが、顧客管理や注文管理、在庫管理、売上管理など表が乱立している。必要に応じて作ってしまったツケがきているのだが、今は整理して一から再構築する暇がない。それでも、krew Dataがあれば、任意のデータを抽出した表を手軽に作れるのが嬉しいところ。これでやっと数字上と実際の在庫数を付き合わせることができる。

 色々と使い込んで、本番環境でアプリを自分で構築できるようになったら、また本連載で紹介したい。

■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事