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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第215回

アップルに目の敵にされているクアルコム、米国で独禁法訴訟開始

2019年01月10日 09時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII編集部

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ドイツではクアルコムがアップルに勝利

 このクアルコムと対立関係にあるのがアップルだ。米国をはじめ世界で訴訟が進んでいる(米国ではクアルコムに10億ドルの損害賠償を求めている)。そこでも進展があった。

 昨年12月後半、ドイツ・ミュンヘンの裁判所でクアルコムが勝訴した。ここでの争点はクアルコムの省電力技術であり、該当するiPhone 7/7 Plus/8/8 Plusの販売差し止めが下された。

ドイツのオンラインのApple Storeでは、iPhone 7/8は扱われていない

 Appleは上訴の意向を示しており、その間はApple Storeやオンラインでこれらの機種の販売を停止する(通信キャリアなどからは引き続き購入できる)。年が明けて1月3日、クアルコムはこの販売差し止め実行に必要な13億4000万ユーロ(約1670億円)の保証証券を納めている。

 中国でも、クアルコムは福州中級人民法院で、iPhone Xを筆頭に6機種のiPhoneの中国への輸入、販売の差し止めを勝ち取った。クアルコムの主張していた2件の特許が認められたためで、AppleはiOSの更新で回避したが(iOS 12.1.2配信)、クアルコムは引き下がることなく、販売差し止めに従うよう求めた。

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