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NSXのエンジン音で赤ちゃんは泣き止む! ホンダにその原理を聞いた

2019年01月09日 10時00分更新

文● 栗原祥光 撮影●栗原祥光

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赤ちゃんを連れていって
その場で実験開始!

 一通りお話を伺ったところで、生後6ヵ月の男児に協力してもらい、実際に効果があるか実験することにした。ぐっすり寝ていた赤ちゃんが目を覚ますと、ホンダの社内会議室という見知らぬ場所に不安を覚えたのか、赤ちゃんは思いっきり泣きはじめた。

見慣れない環境に赤ちゃんが号泣し出した!

そこでクルマのぬいぐるみの出番である

 そこで登那木さんのぬいぐるみが登場。赤ちゃんの近くに起きスマートフォンで再生すると……、泣き叫んでいた赤ちゃんは「えっ?」という顔をして泣き止むではないか! ただし、必ずしも泣き止むわけではなく、周りの状況と赤ちゃんの気分次第。もちろん音量にも左右され、赤ちゃんの鳴き声より大きな音量で聴かせないと効果は発揮しづらいようだ。ともあれ会議室には平和が訪れた。実験は大成功!

エンジン音が流れると、興味深そうに眺め始めた

気がつけばすっかりゴキゲンに! ご協力ありがとうございました

 この様子を見た赤ちゃんのママは「本当に泣き止むとは思いませんでした。それにホンダという企業が赤ちゃんのいる家庭のことを考えてくれているんだ、ということが嬉しかったです。それにこのような取り組みをされている会社でしたら、1階のショールームやディーラーに赤ちゃんをつれてきてもいいんだ、と思いますし」と感想を漏らすと、登那木さんは「ありがとうございます。やってよかったです」と仕事を終えたパパの笑顔に。広報マンとしての仕事が完遂した格好だ。

 気になるのは今後の展開である。サイトで公開しているぬいぐるみを販売してほしいという声は登那木さんの耳にも多く届いている。今回登場した赤ちゃんのママも「ぜひ作ってください。できればライトは光って……」と懇願。しかし登那木さんからは「今のところは販売する計画はありません」と残念な答えが返ってきた。だが、赤ちゃんがぬいぐるみを持っている姿を見ていると「作りたいなぁ」とポツリ。

 色々な事情はあるが、そこには父親としての顔と、ものづくり会社に勤めるクリエイターとしての男の顔が垣間見えた。筆者は、販売が難しいのなら、ディーラーに配布するのはどうだろうかと思う。ディーラーでの定期家点検は1時間近く待つことが多く、当然赤ちゃん連れのママにとって、その時間は「泣かないで」と思っているに違いない。泣き止むクルマのぬいぐるみがあれば、ディーラーへ行きやすくなるのではないだろうか。

 赤ちゃんの泣き止みに効果があるエンジン音は、ホンダのSOUND SITTER特設サイトのほか、同社公式LINEアカウントでも公開。LINEをフォローし、「おと」で検索をすると再生音のコメントが出るようになっている。いざ赤ちゃんが泣き出した時は利用してみてはいかがだろう。

 ちなみに特設サイトでは、他に2種類のエンジン音も公開中。こちらも筆者の実験では泣く赤ちゃんに対して効果があったことを合わせてご報告したい。

 優しいパパが半年かけて独り取り組んだSOUND SITTER。赤ちゃんとおでかけして、たくさんの思い出づくりに、ぜひ活用してみてはいかがだろうか。

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