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冷却性能と静音性に定評あるクーラーと、熱をこもらせないケースファンのレイアウト

第9世代Coreのサイコム静音PC、コンパクトなのに静かでしかも快適性能

2018年11月30日 07時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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負荷が低いときは無音になるセミファンレスのビデオカードを採用

 静音PCであればグラフィックはCPU内蔵を使い、少しでも熱源を少なくするというのが定番だが、Silent-Master Pro Z390-MiniはビデオカードにGeForce GTX 1050 Tiを搭載したASUSの「ROG STRIX-GTX1050TI-O4G-GAMING」を装備している。

GeForce GTX 1050 Ti搭載のビデオカード。静音PCながら、グラフィック性能にもこだわりがあるパーツチョイスだ

 このビデオカードは、GPU温度が低いうちはファンの回転が止まるという特殊なセミファンレス仕様となっているため、ビデオカードを搭載していても騒音が増えないという、まさに静音パソコンにピッタリなものとなっている。

 もちろんゲームなどを動かせばファンは回転するが、高回転時でも騒音は小さめ。グラフィック性能はあまり高くないが、軽めのゲームが遊べるほか、クリエイティブ系ソフトでGPU支援機能を使えるというメリットがある。

前面や側面から騒音を漏らさない静音ケース「Antec P5」

 静音性で重視されるのが、CPUクーラーやビデオ化からの騒音を抑える、いわば「騒音の発生そのものを小さくする」という根本部分の対策だ。しかし、最低限の冷却性能を確保するためにはファンレスというわけにもいかないため、どうしてもある程度の騒音は出てしまう。

 そこで次のアプローチとして重要となるのが、多少騒音が出ても、ケースの外に騒音が漏れなければ静音性が確保できるというもの。完全密閉できるのが理想だが、それをやると熱がケース内にこもってしまい、動作の安定性が怪しくなってしまうので現実的ではない。

 ではどうするかといえば、耳に届きやすい方向の騒音をなるべく減らすというのがベターな方法として挙げられる。具体的にどうするのかといえば、前面や側面板に吸音材を貼りつけることだ。Silent-Master Pro Z390-Miniで採用している`PCケース「Antec P5」はまさにこの方法を採用した静音ケース。前面や側面からの音漏れを防ぐことで、内部の騒音を聞こえにくくしてくれている。

前面部ドアの内側に大きく貼られているのが吸音材。これにより重量が増し、細かく振動するといったビビリ音も抑えられる

側面パネルの内側にも、一面吸音材が貼られている。指で叩いてみると、低く鈍い音となるのが単純な金属パネルと大きく違う点だ

 吸音材の効果は、軽く指先で叩いてみるとよくわかる。吸音材がない場合は「カンカンカン」といったように高く軽い音が響いてしまうが、吸音材があると「ゴッゴッゴッ」といった鈍く詰まった音になる。また、パネルの重量が増えることで振動やビビリ音が抑えられるのもメリットだ。

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