メモリー帯域は1TB/秒と
NVIDIAを凌駕する
次がメモリーまわり。Vega 10に比べて倍の4096bit(つまり1024bitのHBM 2が4 Stack)になったことで、メモリー帯域は倍の1TB/秒に達した。
Tesla V100は同じく4 StackのHBM2ながら帯域は900GB/秒で、TuringアーキテクチャーのGeForce RTX 2080 TiはGDDR6ベースで帯域は616GB/秒程度でしかないため、こちらは明確にNVIDIAを凌駕していることになる。
32GBのメモリー容量は少しゲーミングGPUには大きすぎる気もするが、Radeon Instinct MI50は4 StackながらそれぞれのStack容量を4GBにすることで、帯域を変えずに16GBのメモリー容量にしている。
メモリーメーカー側のオプションとしては、他に1GB/2GBが用意されており、これを利用すれば4GB/8GBの構成も取れるから、このあたりは比較的選択肢が広いことになる。先に演算性能はあまり変わらないという話をしたが、このメモリー帯域の広さによる性能改善は多少期待できるだろう。
ちなみにメモリーコントローラー周りで言えば、HBCCはVega 20にもそのまま搭載される(ここの機能は変わらない)という話であった。またそのHBCCは、HBM2以外のメモリーはサポートしていない。
つまりHBM2の代わりにGDDR6を使ったり、HBM2のさらに外にDDR4をつなぐことは一切考慮していないということで、このあたりはVega 10から一切変更がないことが確認された。
ところでそのRadeon Instinct、見た目には普通のGPUカードと変わらない、というよりパッケージ表側だけ見るとRadeon Instinct MI25とほとんど差がわからないのだが、謎なのはバックパネル側で、Mini Displayportと(おそらくはUSB Type-Cポート)が用意されているのが従来と違うところだ。
ただそもそもVega 20も映像出力機能は本来搭載されている(それがなしだと、今後のRadeon Proへの展開が出来なくなる)から出すことそのものは可能だが、用途が不明である。おそらくは管理用だろう。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第868回
PC
物理IPには真似できない4%の差はどこから生まれるか? RTL実装が解き放つDimensity 9500の真価 -
第867回
PC
計算が速いだけじゃない! 自分で電圧を操って実力を出し切る賢すぎるAIチップ「Spyre」がAI処理を25%も速くする -
第866回
PC
NVIDIAを射程に捉えた韓国の雄rebellionsの怪物AIチップ「REBEL-Quad」 -
第865回
PC
1400WのモンスターGPU「Instinct MI350」の正体、AMDが選んだ効率を捨ててでも1.9倍の性能向上を獲る戦略 -
第864回
PC
なぜAMDはチップレットで勝利したのか? 2万ドルのウェハーから逆算する経済的合理性 -
第863回
PC
銅配線はなぜ限界なのか? ルテニウムへの移行で変わる半導体製造の常識と課題 -
第862回
PC
「ビル100階建て相当」の超難工事! DRAM微細化が限界を超え前人未到の垂直化へ突入 -
第861回
PC
INT4量子化+高度な電圧管理で消費電力60%削減かつ90%性能アップ! Snapdragon X2 Eliteの最先端技術を解説 -
第860回
PC
NVIDIAのVeraとRubinはPCIe Gen6対応、176スレッドの新アーキテクチャー搭載! 最高クラスの性能でAI開発を革新 -
第859回
デジタル
組み込み向けのAMD Ryzen AI Embedded P100シリーズはZen 5を最大6コア搭載で、最大50TOPSのNPU性能を実現 -
第858回
デジタル
CES 2026で実機を披露! AMDが発表した最先端AIラックHeliosの最新仕様を独自解説 - この連載の一覧へ

