第8世代コア、外部GPU、SSD全部載せでデスクトップ代わりに使える
コスパで15インチノートを選ぶとHUAWEI MateBook Dにたどり着く
2018年11月22日 11時00分更新
ファーウェイはもはや最先端のPCメーカーなのだった
ファーウェイといえば、泣く子も黙~~るスマホの雄である。Huawei P20が搭載するカメラの撮影能力の高さと出力される写真はまさに新時代のもので、スマホカメラの常識を変えた。
アスキー読者のみなさんなら、ご存じのかたも多いと思いますが、ファーウェイが発売しているPCも、斬新なスペックとデザイン、独自機能から、パソコン界の常識を変えつつあります。ここでは中核モデルの「HUAWEI MateBook D」を使いながら、ファーウェイのPCを検証していきたいと思う。
始まりはタブレット HUAWEI MateBookの足跡を振り返る
日本で最初に「HUAWEI MateBook」が発売となったのは2016年7月で、初のWindowsマシンは12インチの2in1タブレットで、液晶は12インチなのに、解像度は2160×1440ドットと、高精細で、かつ明るいのが特徴でした。連続使用は9時間を実現しながら、厚さは6.9ミリで重量640グラムとスリムで軽量という、まさに、スマートフォンの世界で培った液晶、バッテリー、省エネ技術を投入したパソコンだった。
続く2017年7月には、初代HUAWEI MateBookを継承した「HUAWEI MateBook E」に加え、初のクラムシェル型のスリムノート「HUAWEI MateBook X」を発売した。Xもスリムでフラットなデザインに、スペースグレー、プレステージゴールド、ローズゴールドという迷ってしまう3色展開も斬新。13インチのクラムシェルだが、液晶は3対2比率で解像度は2160×1440と、それまでになかった斬新なスペックで、かつ、スクリーン・ボディレシオは88%と狭額縁で、ボディサイズも286×211×12.5mmに抑えられていた。
中身も、コアi7/i5を搭載しながらファンレスを実現したり、丸い電源ボタンに指紋認証機能を内蔵して起動とともに本人認証でき、ここでも「スマホの雄」が作ったPCはスゴいじゃんと感じたものだ。もちろん個人的にはローズピンクを購入したのはいうまでもない。
2017年の9月には「HUAWEI MateBook D」が日本で発売となった。もうひとつ上のサイズつまり15.6型の狭額縁クラムシェルで、スリムデザインなのにGeForce 940MXを内蔵するという、「羊の皮をかぶった~~」的マシンなのにお求めやすいお値段設定が魅力だった。
そして今年、2018年2月に例年どおりバルセロナで開催されたスマホの祭典「MWC2018」で、新型PC「HUAWEI MateBook X Pro」を発表。みんなが期待していたフラッグシップ・スマホ「P20」は翌月に回すというトリッキーな発表で驚きましたよおじさんは~.
X Proは13.9型の狭額縁という、また新たなサイズのプレミアム・モバイルノートで、もちろん画面は3対2で3000×2000ドットの液晶を搭載。さらにNVIDIA様のGeForce MX150までも内蔵して、またまた我々を驚かせてくれた。
同時にHUAWEI MateBook Dもバージョンアップとなり、2018モデルが登場した。当然、第8世代(8G)コアとGeForce MX150を搭載。半年できちんとCPUとGPUをアップデートしているスピード感もさすがスマホメーカーらしいフットワークの良さなのである。
最新CPU+最新GPUにSSD+HDDで不安なし
そのうえお求めやすいお値段が超魅力
というわけでようやく最新のHUAWEI MateBook Dである。液晶は15.6インチで解像度はフルHD(1920×1080ドット)、底面積は横幅が約358ミリ、奥行きが約239ミリである。液晶画面は約345ミリ×195ミリあるから、左右は液晶サイズ+13ミリしかない。一昔前の15型ノートと比べ一回り小さい感じである。
ボディの色は銀色と水色の2種類で、正式名称は「ミスティックシルバー」と「オーロラブルー」である。ともに外側がその色で、液晶まわりはダークグレーと同じ。そして、キーボード面は銀色モデルは外側と同じく銀色なのだが、水色モデルのほうはキーボード面がブラックでなかなか精悍である。
基本的に銀色のほうが上位スペックで、水色のほうは下位となっており、スペックと色は残念ながら固定である。オレ的には水色で最高スペックが欲しいところなのだが……
上位モデルのCPUはもちろん4コア8スレッドとなった第8世代インテル® Core™ i7-8550U プロセッサーで、下位は第8世代 インテル® Core™ i5-8250U プロセッサーを搭載している。メインメモリはともにDDR4の8GBである。
注目の外部GPUは上位モデルのみNVIDIA様の「 NVIDIA® GeForce® MX150」を内蔵し、専用VRAMもGDDR5で2GB積んでいる。下位モデルは内蔵グラフィックのインテルUHD620を使うこととなる。
ストレージは下位モデルが、初代と同じ1TBのHDDのみなのに対して、上位銀モデルはこれに加えて128GBのSSDを装備している。もちろんWindowsシステムが入っているCドライブがSSDで、1TBのHDDはデータディスクとしてDドライブにアサインされている。
第8世代コアになったのに、お値段は先代と同様にとてもリーズナブルである。オーロラブルーモデルはi5-8250Uにメモリ8GB、HDD1TB搭載でもちろん液晶は15.6型フルHDでもって、量販店では税込み9万4820円で10%ポイント還元なので実質約8万5000円となる。他社の同サイズのマシンは光学ドライブが付いていたりするが、国内メーカー製品はもちろん、海外製の同クラスの製品よりもお安い。
ミスティックシルバーのほうはi7-8550UでSSD128GBが加わって、GeForceまで内蔵して12万7220円だから、実質11万5000円だ。こちらもライバルを寄せつけないお値段で、0.5秒でポチしたくなる。
余談だが、初代の2017年モデルのHUAWEI MateBook DはHDDモデルのみだったのだが、実は内部にはM.2端子があるという情報を得た我々は、かつて果敢にも底板を取り外して内部に潜入し、空いている端子にSSDを挿入。みごとにドライブを追加することができたが、分解・改造はメーカー保証対象外になるので注意していただきたい。
キーボードは気持ちよくて静かインターフェースも万全で安心
キーボードは日本語配列で(初代は英語のみだった)、テンキーはなく、エンターキーの右側に1列のファンクションが並ぶスタイルだ。
キーストロークはスリムノートとしてはきちんとあるほうで、反発力も強いので、打ち甲斐があるキーボードである。とはいえ、強く打っても不快な音は発生しないので、会議中も安心して文字入力ができる。キートップの表面はすこしザラザラしており、手アブラ多めの自分が長時間使ってもテカることはなかった。
タッチパッドは105×65ミリのちょうどいいサイズで、表面はスムーズで指が引っかかることはない。クリックは短めで、音もさほど大きくはないので、こちらも会議中や静かな場所でもまわりに気をつかわずに利用できそうだ。
少し前までは広額縁の15型ノートというと、必ずテンキーが、それもちょっと窮屈に搭載されていた。そうすると、ホームポジションもタッチパッドもノートPC本体から左にずれてしまうという気分の悪さがあった。正対してホームに手を置くと、画面は逆に右側にずれるということで、オレ的にも17型ならわかるが、いまや15型ノートにテンキーはいりません党員である。
電源スイッチはキーボードの右奥に丸いかたちでついていて、押すというかタッチする感じだ。Xシリーズとは違って、電源ボタンに指紋センサーを内蔵していないのはちょっと残念である。
HUAWEI MateBook Dの厚みは約16.9ミリで、実際に手にすると薄いと感じる。特に15型でこの薄さはなかなかない。アルミボディのなせるワザである。他社のプレミアムな15型ノートは17~19ミリあるから、Dはスリムといっていいのだ。
重さは約1.9キロで、実際に銀色モデルを計測してみたところ、1868グラムだった。15インチのノートとしては軽い部類だが、カバンに入れるとやはりズシリと感じる.とはいえ、スリムなので出し入れはきもちよくできるし、硬いので持ち歩くときの安心感は高い。
インターフェースは本体向かって右側はUSBタイプA端子が1つあるのみ。左側は電源端子とHDMI、そしてUSBタイプAが2つ並んでいる。自分は右側にタイプAがあるノートPCを「親切設定」と呼んでいるが、マウスを使うにしても、USBメモリーを挿すにしても、右利きの私にとって右側は重要なのである。
マイクロSDやSDカードのスロットは搭載していないし、いま流行りのタイプC端子もない。タイプA端子3つでなんとか凌ぐこととなる。のがちょっと残念だが、仕様表によると、右側のUSBは2.0で、左はふたつとも3.0なので、対応するUSBメモリーやメモリーカードリーダーを使う場合は左に差した方が高速できもちいいのである。
搭載するOSは「Windows10 Home」で、もちろんGeForceを搭載しているから、NVIDIAコントロールパネルも内蔵しており、GPUの設定も変更できる。Dolby Atmosサウンド・システムも内蔵しており、みなさんおなじみのコルタナさんはなかなかいい声でしゃべってくれる。液晶画面の上部にはカメラの両側に2つのマイクを搭載している。コルタナさんに呼びかけるのも、PCの目の前だけでなく、部屋の反対側からでも声を認識してくれた。
というわけで、実際に持ち歩いたり、期待されるベンチマークテストとその検証は次回をお楽しみに~~~.
(提供:ファーウェイ)
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