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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第581回

秋の新製品・富士フイルム「X-T3」で寺猫を激写!

2018年10月17日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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 さてと立ち上がると、墓石や石仏の上に白くて丸くてもふもふした物体を発見。おそらくは長い年月を経て子孫がいなくなったり連絡が取れなくなったりした墓石が集められているのだろう。そんな感じの一角があり、江戸時代から昭和までの墓標が集合している。その石の上で猫がくつろいでいたのである。

墓石も猫からすればほどよいベッド。高さや形がバラバラなのがまた猫的にはよさそうだ。横顔が凛々しかったのでそのタイミングで。2018年10月 富士フイルム X-T3

 猫的にはちょうどよいのかも。このハチワレキジトラ、さっき門の前にいた猫と模様が似てるので血がつながってるのだろう。この猫、かなり人なつこくて、そーっとこっちへ近づいてきた。でもカメラについてるのは中望遠レンズであまり近寄られると撮れない。

 そんなときはiPhoneの出番。iPhone XSはカメラの起動も早くなったし、ヒット率も高くなったのでかなり使えるのだ。それがこちら(↓)。なんか興味を持ってぐっと身を乗り出してる感がいい。でも撫でようとすると逃げられちゃうんだけどね。猫あるある、その2。

ひゅっと身を乗り出した瞬間を見事に捉えてくれたiPhoneなのだった。iPhone XSのカメラはけっこう優秀です。2018年10月 アップル iPhone XS

 お寺を出ると、塀の上にもふっとしたものが見える。どうやら猫がそこで寝てるらしい。通りがかった近所の人が「毛がふさふさしててライオンみたいなのよー」と後ろから話しかけてくる。このあたりでは有名なのかも。

 そーっと正面から見えるような位置にカメラを。高い位置だったけど、そこはチルト式モニターの出番ってことでモニターを下に開いて腕を伸ばし、寝てるふさふさライオン猫をチェックしてると、こちらに気がついたのか一瞬だけ顔を向けてくれた。舌がちょろっとはみ出てるのが可愛い。冬になるともっと毛がふさふさしてライオンぽくなるんだろうなあ。そのころ再訪したい、と思う。

顔を見ると確かにライオンっぽい長毛種。きりっとした目とふさふさの毛と、ちょろっとはみでた舌のギャップが楽しい。気持ちよくくつろいでたので邪魔しないように辞去。2018年10月 富士フイルム X-T3

 最後の1枚は同じ足立区の別のお寺。チャトラとハチワレが仲良く並んでいたので、遠くからそっと這いつくばって狙ってみた。

お寺の境内で猫同士で会話中。這いつくばって猫目線で遠くから捉えてみた。2018年10月 富士フイルム X-T3

 平日のお寺って人も少なくて猫も伸び伸びしてるからよいですな。猫のいないお寺の方が多いんだけど、出会えたら運がよかったくらいの感じで秋の散歩コースにぜひ。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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