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サイコムのRyzen7機「G-Master Spear X470A」で検証

GeForce RTX 2080 Tiの実力はAMD環境でも発揮できるのか!?

2018年10月13日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集● ジサトラカクッチ

提供: サイコム

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ゲーム用途以外でGeForce RTXを使う場合、Ryzen 7はボトルネックになるのかを検証

 ゲームではCore i7-8700Kの方がRyzen 7 2700Xよりも優れているというのはわかったが、今度は純粋な演算、GPGPUではその差があるのかを比べてみよう。

 とはいえ、GeForce RTX 20シリーズ特有のTensorコアやRTコアを使ったものはまだ登場しておらず、現状は比較できない。そこで、従来からあるCUDAコアを使ったCGレンダリングでの性能差で、違いがあるかをチェックしてみよう。

 使用したのはCPUとGPUの両方の性能を測れる「V-Ray Benchmark」。実際にCGのレンダリングを行ない、どのくらいの時間がかかったのかを表示してくれるソフトだ。これを両環境で動かし、かかった時間に違いが出るのかで比較した。

Ryzen 7 2700Xの場合は、CPUのレンダリングが1分17秒、GPUのレンダリングが51秒という結果に。

Core i7-8700Kでは、CPUのレンダリングが1分31秒、GPUのレンダリングが51秒となった。GPUのレンダリング時間に変化はない。

 結果は見ての通りで、GPUのレンダリング時間に変化はない。つまり、CPUがRyzen 7 2700XだろうとCore i7-8700Kだろうと、GPGPU性能に影響は少ないと考えられる。なお、純粋なCPU性能はといえば、Core i7-8700Kの91秒に対してRyzen 7 2700Xは77秒とかなり速い。このことからも、ゲームがメインの目的ではなく、純粋にCPU性能を重視したいというのであれば、Ryzen 7 2700Xの方が有利といえそうだ。

 ちなみに、GeForce GTX 1080 TiとGeForce RTX 2080 Tiの性能差も気になったので、過去のデータとなるもののV-Ray Benchmarkの結果を紹介しておこう。

Core i7-8700Kを搭載したPCとなるためCPUの時間は全く同じ。GeForce GTX 1080 Tiを使った場合は、1分7秒という結果になっていた。

 GeForce GTX 1080 Tiでは67秒。GeForce RTX 2080 Tiの51秒というのは、かなりのスピードアップだというのがわかる。TensorコアやRTコアを使わず、純粋にGPGPU目的だとしても、GeForce RTX 2080 Tiを選ぶというのは十分ありな選択だ。

色々と設定をいじれるのが楽しい「G-Master Spear X470A」

 標準のまま使った場合の性能はここまでの検証通りだが、Ryzen 7 2700Xの楽しみ方はそれだけではない。UEFIの設定変更やAMD純正のCPUカスタムツールとなる「Ryzen Master」などを使うことで、さらなる高性能化やOC動作などが可能となる。サイコムのBTOパソコンでは水冷クーラーを選べることもあって、より高いクロックでのOC動作が期待できるだけに、いじりがいがあるPCといえるだろう。

AMD純粋ツールの「Ryzen Master」第2世代Ryzenでは、特にPrecision Boost Overdriveによる自動OC動作調整が面白い。

 もちろんグラボの設定も変更可能。例えば今回テストした構成に搭載されていたASUSの「DUAL-RTX2080TI-O11G」には「GPU TWEAKII」というユーティリティがあり、これを使うことでパフォーマンスや静音性、冷却性などの設定を変更できるほか、OC動作も可能となる。BTOオプションで構成を変えるときは、こういったツールの有無も事前にチェックしてからパーツを選ぶと、さらに楽しめるだろう。

グラボに付属するカスタマイズツールの「GPU TWEAKII」。CPUだけでなく、GPUもいじってみたいというなら、こういったツールもパーツ選びのポイントとなる。

 体感速度に影響するといえば、CPUやグラボだけでなくストレージも重要だ。「G-Master Spear X470A」は標準構成でADATAのM.2 SSD「XPG SX8200」が採用されているのだが、このSSD、実はNVMe対応となる高速なもの。どのくらい速いのか、ベンチマークソフトで調べた結果がこれだ。

標準で搭載されているADATAの「XPG SX8200」。NVMeに対応し、SATA接続と比べ圧倒的な速度を誇る。

CrystalDiskMarkを使い、SSDの速度をチェック。シーケンシャルリードは3000MB/sを越えているほか、ランダム性能もかなり高い値となっている。

 シーケンシャルリードで3000MB/sを越えているだけでなく、ライトも1700MB/s以上とかなり高速。さらに、ランダム性能でも1000MB/sを超えるなど、標準構成のSSDとは思えないほど速い。容量も480GBと多めなので、普段からよく使う大型ソフトにゲームを追加しても、まだ十分な余裕がある。

 ゲーム動画の保存などでさらに大容量のストレージが欲しいというのであれば、HDDを追加しておこう。BTOオプションで最大8TBモデルが追加できるので、容量不足で困ることはないだろう。HDDのメーカーも、TOSHIBA、Seagate、HGST、Western Digitalとそろっているので、好みのモデルを追加できる。もちろんHDDではなく、SSDを追加ドライブとして選ぶことも可能だ。

最新の自作PCを組みたいけど時間がない、トレンドの構成で購入したい人に

 ディープに楽しむなら自作PCが最適だが、これが意外と大変。すべてのパーツを自分で選ばなくてはならないうえ、組み立ても必要だ。万が一動作しなかった場合でも、原因となるパーツの絞り込み、交換、再組立てといった手間がかかってしまう。動かない原因が相性の問題だとしたら交換もできず、別のパーツを購入する必要もあるだろう。

 こういったトラブルそのものが楽しめるのであればいいが、PCを買う目的はそのPCを使ってソフトを動かすことだ。トラブルがあればその目的を達成するまで時間がかかってしまうだろう。

 その点サイコムのBTOパソコンなら、確実に動作するものが届くだけに、こういった苦労なしに自作PCと同じ構成のパソコンを手に入れられるわけだ。特にRyzenとGeForce RTXといったような情報の少ない組み合わせで購入するのであれば、確実に動作するという保証があるのは何より安心できる。

 もちろん、自作PCと比べてしまえば選べるパーツは限られてしまうが、それでも旬のパーツ、トレンドパーツがそろっているサイコムなら、自分で考えた構成と遠くないものが見つかるハズだ。

 CPU性能を重視したRyzen 7、そして最新のGeForce RTX 20シリーズを搭載したPCが欲しいと思っているなら、「G-Master Spear X470A」をベースにカスタマイズするというのは、良い選択肢だといえるだろう。

(提供:サイコム

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