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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第580回

散歩猫を富士フイルムの新型ミラーレス「X-T3」で撮影

2018年10月06日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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フルオートでもマニュアルでもサっと撮れる

 せっかく近寄ってくれたのでもうちょっと遊びたかったが、日が暮れる前に目的地へ行きたいので辞去。またブラブラと歩く。猫と出会うたびに予定が伸びて日が暮れそうになるのはいつものことである。

 さあ急ごうと足を速めると、またもや遠くに何か違和感が。めちゃ違和感である。だって、線路を猫が渡ってるんだもの。かなり遠かったこともあり、気づくのが遅れてシャッターチャンスを逃してしまったのだけど、かろうじて最後の線路を渡る瞬間の背中をゲット。

 いつもここを渡っているのだろうなあ。当たり前のようにしれっと線路を渡っていったのだった。

遠くの猫を望遠で撮るときはファインダーを覗くべし。その方が安定するしすぐ撮りたい相手を見つけられる。今回はお尻だけだったけど。気づくのが遅れたのがくやしい。2018年9月 富士フイルム X-T3

 この日、5匹目の猫はこのあとすぐ出会うことになる。猫を探して歩いてるわけではないのだが、どうも何匹も出会うと敏感になるらしい。普通に歩いているとまず気づかない、マンションの裏門の奥にいたのである。

 向こうもこっちに気づいたのでそっと望遠で。猫の顔全部を捉えるのは難しいので、片方の目と鼻が見えるアングルでしゃがんで撮る。向こうとこっちで見つめあってる感がなんかいい。それが冒頭写真。白猫が少し動いたので角度を変えて、全身がわかる感じで撮り直し。逆光で白い毛がふわっと光ってるのがまたよし。

白猫を逆光で。逆光は逆光で毛が白く光るからよい。少しプラスの補正をかけて。2018年9月 富士フイルム X-T3

望遠レンズを使ってネコを接写する

 この日、最後の猫は観光地の商店街で。平日の観光地は店じまいが早いのであるが、そんな商店街をぶらぶら歩いていると、お店の看板猫と覚しきハチワレがちょこんと座ってたのだ。

 人に慣れていそうだったので、10-24mmの広角ズームにレンズを変えて、ぐっと近くから狙ってみた。

お店の前にいた猫をしゃがんで超広角で狙ってみた。首に鈴もついてるので、このお店の看板猫なのだろう。2018年9月 富士フイルム X-T3

 やはり、古い街は猫に出会いやすくてよいですな。X-T3のいいところは、撮影モードダイヤルがなくて、代わりに絞りとシャッタースピードとISO感度のダイヤルが独立してついていること。全部を「A」にするとフルオートに、絞りを「A」からずらして指定すると絞り優先オートにとその場でささっとダイヤルをダイレクトに回して設定を瞬時に変えられるのだ。

 さらにレバーやボタンも多くて、カメラに慣れてないと戸惑うけど、慣れると快適。

 猫って、じっとしてたり急に動いたり走ったりこっちへ寄ってきたりといろんな動きをするので、瞬時にそれに合わせて設定できるから楽しいのである。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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