マグネット式のパームレストが付属
本来パームレストは、手首の疲れを軽減させるのが目的となるが、筆者は逆に手首が疲れる、あるいはジャマという理由でほとんど付けないのだが、これは初めてパームレストを使って良かったと思えたアクセサリーだった。
パームレストを取り付けると、手の疲れが軽減され非常にタイピングがしやすく、手首がちょうど良い具合に当たるのが筆者のタイピングをするスタイルと合っていた。おそらく、他社製品よりパームレストの高さが低く、必要以上に手首が持ち上げられないからだろう。
そしてマグネット式のため、ワンタッチで着脱でき、必要ない時はすぐに取り外せるのもポイントだ。
これまで数々のキーボードを触ってきたが、「タイプライター風新型メカニカルゲーミングキーボード」という言葉が私の中で一番シックリきた。茶軸の押下感と、金庫のダイヤルのようなボリュームコントローラーは、触っていて心地よいものだった。
強いて言えば、英字配列しかない点は残念ではあるが、ゲーミングキーボードとしてはかなり突出した性能だと感じた。
特別な3つの機能ボタン
このキーボードを見た時もう一つ気になった点が、右上に並んでいるボタンだ。ミュート・スピーカーのボタンまでは理解できたが、FXとははなんだろう?
試しにFXのボタンを押して見るとスピーカーボタンのLEDが消えた。スピーカーのボタンを押すとFXのボタンが消灯した。
スピーカーが点灯している状態でダイヤルを回すとボリュームコントロールになり、ミュートを押してスピーカーを無効にした状態でダイヤルを回すとLEDの輝度を調整できた。
しかし、FXボタンについては結局よくわからなかった。おそらくALIENWAREとROCCATがコラボしたライトコントロールシステム「AlienFX」に関するボタンだろう。
ちなみに、AlienFXはALIENWAR独自のライトコントロール用ソフトウェアで、ユーザーは、対応ゲームタイトルにおいて、自分だけのライティングや特殊効果を作成・カスタマイズできるようになっている。これはALIENWAR製品だけでなく、ROCCATの周辺機器も対応している。
なお、ALIENWAR製品を持っていない人でも、「SWARM」というROCCATが無償で提供するソフトウェアで、機器のライトコントロールが可能なので安心してほしい。
利用状況に応じてリアルタイムに色が変わる
AIMOインテリジェントライティングシステム
本製品には、他社にはないユニークな機能が備わっている。それがAIMOだ。AIMOは、ライティングに関する行動を学習するように設計されており、使えば使うほどユーザーのプレイ内容に合わせてライティング効果が変化するようになっている。
つまり、1人1人パターンが違うオリジナルの発色を奏でるようになるのだ。このように表記されるとゲーマーとしては心を揺さぶられる。
私は1台しかなく私は1人しかいないため(当たり前)、検証はできないが、好きな人は家族、友人と一緒に2つ並べて「へぇ~君の発色はそんな色なんだ!」と、違いを楽しめるかもしれない。
さらに他のAIMOシリーズを持っていると、すべてが同じ発色をするため、ヘッドセットとマウスをAIMOシリーズでそろえたらクールに仕上がる。個人的には音に合わせて光る機能なんてものがあったらうれしかった。
通常の倍となる2年保証で
プロゲーマーにもおすすめできる
現在のeスポーツゲーマーは固定概念で利用していることが多く、プロゲーマーがこれを使っているからコレにする! このメーカーが人気だからコレにする! という人が多い。
筆者の立場からするとプロゲーマーと同じデバイスを使う文化が一番好ましくはあるが、デバイス大好き人間として言うとキーボードひとつと言えども、「こだわりを持ち自分が本当に合うもの」を選択してもらいたい。
そしてその選択肢の中に「VULCAN 120 AIMO」が少しでも入ってくれるといいなと願っている。その選択肢に入る余地のある製品であることは間違いない。通常デバイスメーカーの保証期間は1年だ、ROCCATは基本的に2年保証になるのも大きなポイントだ。
筆者紹介――宇参 雄太/Irisviel
プロゲーミングチームCreatives代表 宇参雄太(うさみゆうた)はAlliance of Valiant Armsを初め2012年にCreativesをクランマスターとして結成。2017年よりプロ化を果たし現役プレイヤーからは外れ、運営として活動する。
実績のない中堅プロチームからスタートし現在も奮闘中。2019年度は新たなスポンサーとチーム強化計画がある。