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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第283回

多数のメッセージサービスを1つにまとめる「Franz」を活用するワザ

2018年09月29日 10時00分更新

文● 柳谷智宣

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同じサービスの複数アカウントも
登録して切り替えられる

 Franzに登録したサービスのアイコンは、左側に並んでいる。新着メッセージがあると、アイコンにバッジが付くので一目瞭然。アイコンをクリックすれば、即切り替えられるようになっている。中の画面は、元のウェブサービスと同じなので操作に迷うことはないだろう。

 FacebookメッセージもSlackもチャットワークも同じウィンドウの中で切り替えられるのは便利だ。いちいち他のアプリやウェブサービスを開く必要がない。筆者は、LinkedInというビジネス特化型SNSも利用しているが、普段はほとんどアクセスしない。しかし、Franzに登録することで、格段にアクセス頻度が高まり、プロフィールを更新したりするようになった。

 個人的に、とても便利なのがGmail。メインアカウントと会社で使っているアカウントが異なるのだが、ブラウザーで切り替えるのは手間がかかるのがネック。その点、Franzならメーラーとして使えるだけでなく、複数アカウントをボタンクリックでシームレスに切り替えられるのだ。

追加したサービスのアイコンをクリックして切り替える。画面のUIは元のサービスのまま

複数のGmailアカウントを登録して切り替えられる

アイコンが同じでわかりにくいなら、サービスの設定でカスタムアイコンを登録する

同じGmailアカウントのアイコンを変更できた

 Franzはメッセージサービス以外のサービスも登録できる。たとえば、Googleカレンダーをはじめタスク管理サービスのTrello、あとで読むサービスのPocketなども追加できるのだ。どちらも、仕事中によく開くことが多いので、大助かりである。メッセージとスケジュールを一つのウィンドウで扱っているので、タスクの登録を後回しにせず、即処理できるメリットは大きい。

Googleカレンダーを登録してみた。もちろん、ダブルクリックで予定を入れるのも簡単だ

タスク管理サービス「Trello」も利用できる

情報収集の起点となる「Pocket」も利用できる

 アプリの動作は「設定」画面からカスタマイズできる。Franzを常用するなら「システム起動時にFranzを開く」をオンにしておこう。ウィンドウを閉じてしまっても、プロセスを終了しないようにするには「ウィンドウを閉じた際にFranzをバックグラウンドで実行させておく」もオンにしておけばいい。

「一般」でFranzの起動設定を行なえる

キャッシュを消去したり、最新版の更新、Beta版への移行なども行なえる

 月間4ユーロもしくは年間35ユーロの有料版にすると、広告が表示されず、企業内で使っているようなオンプレミスのチャットサービスに対応するようだ。「まもなく登場」として、暗号化されたセッションの動機、チームのためのプライベートサービス、プロキシとVPNのサポートなどが記載されている。これらのサービスを利用したいなら、今のうちから有料プランにして開発を支援するのもありだろう。

 Franzは現在の所、フリーで使える神アプリなので、メッセージアプリの乱立に疲れている人はチェックしてみよう。LINEやInstagramをサポートしていないのは残念だが、対応サービスは日々増えているので期待したいところだ。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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