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「念ずれば開く」金沢工業大、脳波認証で98%の認証精度を達成

2018年09月05日 12時01分更新

文● Koichi Motoda

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生体認証はパスワードのように覚える必要がなく、ICカードのように持ち歩く必要もないので便利だ。だが、指紋には盗まれてしまうリスクがあり、顔認証は精度に限界がある。一度盗まれてしまうと変更も難しい。そこで生体認証でありながら、状況に応じて変更できる脳波を認証に利用しようという研究が進んでいる。

金沢工業大学の研究グループは、画像刺激を用いた脳波解析による生体認証で、98%の個人認証精度を実現したと発表した。脳波は身体の外部には露出されていない内部情報であり、専用の機器を装着する必要があるため、もともと盗まれる可能性は低い。また、脳波認証ではある特定の画像を見せるなど、何らかの刺激を与えた時に現れる脳波パターンを利用する。そのため、万が一脳波パターンが盗まれたとしても、認証用の刺激を変えることで別のパターンが利用できる。金沢工業大学の研究グループは、トランプを使った画像刺激で31名の被験者に電極を設置して脳波を測定。ノイズを除去した上で電極間の脳波に関する相関を取り、認証精度を高めることに成功したという。

脳波認証の実用化には、脳波を読み取る装置をどれだけ簡易化できるかがポイントだ。今後、眼鏡やイヤホンなどのウェアラブル機器から脳波が読み取れるようになれば、手軽な認証方法として利用できそうだ。

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