温度のばらつきも問題なし
設定できるのは水温と、カウントダウンタイマーの2つのみ。タイマーには設定した水温を維持する時間=調理時間を入力する。
パネルには大きな数字で現在の水温、下の小さな数字で設定する水温やタイマーの値を表示。設定はそれぞれ右のダイヤルで。パネル表面はタッチセンサーで、設定モード(水温 or タイマー)切り替えと、動作のオン/オフを変えられる。操作系は以上。超簡単。
つづく動作も至ってシンプル。設定した水温の2度手前に達すると、予告のビープ音が3回。次に2度上がって設定温度に達すると、またビープ音が鳴り、タイマーのカウントダウンが始まる。そして設定した時間になると5回のビープ音で知らせ、加熱とファンは停止する。これで調理終了。真空パックを取り出して冷やせば良い。
基本操作がわかったところで、ステンレス鍋に入れた30度の水4.5Lを、60度まで加熱する。これで設定した温度に、どれくらいの時間で達するかを計ってみた。
要した時間は、おおむね12分15秒。室温はおおむね20度。実際には設定温度をちょっと下回る程度のお湯を入れて始めるのが早いし効率が良い。850Wのフルパワーでここまで加熱するのは、ちょっともったいない。
次に設定温度の60度で、どれくらい安定するかを観察した。まず本体の水温表示は、常に55.9度から60.2度の範囲を行ったり来たりしている。これは「おい、温度下がったぞパワーをくれ!」「あー上がりすぎだ、パワーを切るんだ!」と、センサーがヒーターを制御している様子が伺われ、なかなかかわいい。
そして設定温度60度のとき、実際の水温はどれくらいなのか。つまり本体表示との誤差だが、鍋中央付近の水温を温度計で測ってみると、59.6度から59.7度の間。これも常時行ったり来たりしていた。温度の誤差もブレもあるにはあるが、本体の設定に対して0.4度ほど低いと考えて使えば、大きな問題はないだろう。
低温調理器本体はちゃんと仕事をしてくれる。だが低温調理器を初めて買う人にとって、ちょっと面倒なのは、本体以外の部分だろう。