今回のスキャンダルであらためて気づかされたこと
今回のスキャンダルで気づかされることは、改めて「SNSはタダじゃない」ということでした。我々は“個人情報やプライバシー”といった通貨をFacebookに支払って、それを共有する仕組みを利用していたわけです。
もちろん、そうした自分のコンテンツや情報をFacebookに支払っておつりが来るほどメリットが得られるのであれば、やめる必要はないでしょう。ただ、そういうメリットばかり狙っている人であふれたSNSが面白いモノか、といわれると自信はありませんが。
Facebookについては、フェイクニュースやロシアの関与など、大統領選挙以降の懸念や不安、不信感が募っていたことから、今回のプライバシー問題に対して非常に大きな反応が起きたと見ています。そうした大統領選挙に関わりがなかった日本で反応が薄いのもうなづけます。
来週ご紹介するAdobe Summitの話題では、この問題にまた異なる視点が与えられることになりそうです。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura
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