VIVE Proアップグレードキット最大の目玉は、液晶部分の解像度が向上したことだ。VIVEでは両眼で2160×1200ドットのパネルが2880×1600ドットにグレードアップされた。110度の視野角や90Hzのリフレッシュレートといった要素は据え置きだが、画素数が増えたため解像感は向上している。
VIVEもVIVE Proの液晶もプレイヤーの眼には網目状のパターンが見えるが、VIVE Proの方が網目が細かく、特に文字のようなコントラストの高い表示のエッジがよりシャープに見える。
この画質の差はより優れたVR体験を求める人には朗報だが、両者を付け比べてようやく実感するレベルだ。画面解像度はGPUへの負荷と連動するため、人によってはVIVEの方が使い勝手が良いという場合もあるだろう。「Pro」と銘打たれていることからも分かる通り、VIVE ProはすべてのVRファンのための製品というよりも、より良いVR環境を求めるハイエンドユーザーや企業ユーザー、クリエイターのための製品と言えるだろう。