2月9日(ビジネスのみ)から11日まで、幕張メッセ国際展示場(ホール2・3)にて、アーケードゲームの展示会「ジャパンアミューズメントエキスポ2018」(JAEPO2018)が開催された。
個人的に気になったのは、スクウェア・エニックスのアーケード用ハイスピードメカアクション「星と翼のパラドクス」。キャラクターデザインは「新世紀エヴァンゲリオン」のキャラクターデザインなどで知られる貞本義行氏、アニメーション制作がサンライズ。メカニックデザインは「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」のメカニックデザインを手がけた形部一平氏と「ゼノギアス」のギアデザインを行なった石垣純哉氏といった、何とも豪華なメンバーが集結した期待の新作だ。
公式サイトには、世界観を垣間見えるアニメーションPVも用意されている。
さっそくゲームを試遊できる機会を得たので、その様子をお届けしたい。
本作の筐体は可動するシートと、左右のレバー、左右のペダルで操作する、まるで本当のロボットに搭乗したかのような錯覚を覚えるつくり。
ゲームの操作は「スタンダードモード」と「テクニカルモード」の2種類。「スタンダードモード」は移動が常にブーストダッシュになり、「テクニカルモード」はLレバーで移動、Rペダルでブーストダッシュ、Lボタンでホバリングと移動手段が増え、より自分の思うがままに操作できるとしている。
正面には30インチ以上あるであろう迫力のある巨大なメインモニター。それとは別に自分の右手側にタッチ操作可能なサブモニターがある。ゲーム開始時は、このサブモニターで特殊騎士「AZ-One」(アズワン)や、「騎動機」(エア・リアル)と呼ばれる巨大兵器の選択を行なった。
エア・リアルは製品版では頭、胴体、腕、脚などのカテゴリーに分かれたパーツを組み合わせてカスタマイズすることが可能とのこと。また、「ヴァンガード」「アサルト」「サポート」といった3種類のロールにそれぞれ対応する機体を設定できるようだ。機体はスタート時のみ選択できるが、ロールは帰還後や、撃破された後に変更できる。現在、公開されているエア・リアルは以下の3機。ソリディアは初心者にオススメとしている。
初めてプレイするので、筆者はスタンダードモードを選択。エア・リアルは空を飛んで移動する。筐体にはシートベルトを締めて座る。機体の移動に合わせてシートが可動し、やや左右に体を揺すられる。酔ってダメという人用にLレバーの下に、いわゆる緊急停止ボタンのような筐体を停止させる「停止ボタン」が備わっていた。
また、Rレバーの下には「帰還ボタン」が用意されており、自機の体力が危なくなったら、これを押すことで一定時間後に自陣に帰還し、ロールを変更して耐久値を回復して再出撃できる。
戦場には両陣営ひとつずつのコアと、計5つのポートが存在する。コアはポートを3つ占拠していないと攻撃ができない。自機がポートに入ると、円形のゲージがたまり、たまりきるとポートの占拠が完了する。これを繰り返し、ポートを3つ自陣営色に染め上げ、コアが出現したら赤いエリア内から攻撃。コアを攻撃することでチームゲージを減らし、先にゲージをゼロにするか、タイマーがゼロになった時点でのゲージが多い方が勝利となる。
チームゲージは、全部で3段階にわかれている。1ゲージ減少するとフェーズ2、2ゲージ減少するとフェーズ3になる。フェーズ3になると巨大な戦艦?のような「エア・グランデ」が出現し、ゆっくりと相手チームのコアに向かう。コアに近づかれると、ポートの占拠数関係なく、超強力な一撃をコアに放つので優先して倒す必要がある。
ゲームの進め方としては、施設(ボーダーブレイクではプラント)を占拠してコア破壊を目指すセガの「ボーダーブレイク」に似ているが、占拠をトリガーにコアが攻撃可能になるというところはポストトリガーを占拠しないとコアが攻撃できなかったスクウェア・エニックスの「フィギュアヘッズ」を想起させる。
また、ピンチになると巨大兵器が登場するのは、セガ「Wonderland Wars」の巨人のようだ。この辺りのゲームをプレイしたことがある人は、ゲームの進行方法は割と早く馴染めるような気がする。まずは、自陣に最も近い位置のポートから占拠し、ポートを染め上げていき、コアが出現したらコア攻撃を行なう。誰がポートを守って、誰がコアを攻撃するのかといった、チームの連携も重要になりそうだ。
そういったコミュニケーションなどは、サブモニターで行なう。戦闘はサブモニターにマップや生存人数といった各種情報が表示されている。「承諾」、「謝罪」といったアイコン、またはマップ上のポートやコアをタッチすることで、リングメニューが表示され、そのメニューを選択する「シンボルチャット」にて、自分の意思を味方に伝えることができる。
敵は画面中にある央白い枠「ロックオンサークル」内に捉えると、捉えた敵機にロックオンマーカーが表示され攻撃可能になる。武器のリロードは手動では行なえず、弾数がゼロになると自動でリロードが行なわれるといった使用。武器はRレバーのホイール操作で切り替わる。
エア・リアルには自機の体力を示す「耐久値」と、自機を守る「アーマー値」があり、敵からの攻撃を受けるとアーマー値が減少し、これがゼロになった状態で攻撃されると耐久時が減少する。アーマー値は時間経過で自動的に回復するという。
また、画面中央の下に「ブーストゲージ」と「フルドライブゲージ」がある。ブーストゲージはブーストダッシュ、壁蹴り、回避を行なうと減少。ゼロになるとオーバーヒートして、前述の行動が一定時間使えなくなる。
フルドライブゲージはスタンダードモードではRペダル、テクニカルモードではRボタンで「フルドライブチャージ」した後にRペダルで実行可能な「フルドライブ」で超高速移動ができる。ペダルを踏み続けるだけ行なえ、ペダルを離すか、ゲージがゼロになると停止する。
このように結構覚えることが多く、画面に表示されている情報や操作方法も多岐に渡るが、スタンダードモードでは割と直観的なレバー操作で爽快に空を飛ぶことができる。動き回る筐体の動きに軽いGを覚え、リアルなロボットバトルが快適に楽しめるのは本作ならではの魅力だ。
武器は左右どちらにも持ちLトリガー、Rトリガーで発射。高速に移動しながら、撃ちまくり、次々敵を落としていくのは、かなりおもしろい。シートの可動、大画面で高画質の映像、左右のレバーと、ペダルによるリアルなコクピット体験は、家庭用ゲーム機では決して味わえない、ロボットを動かしている感を味合わせてくれる。
そんな気になる本作は、JAEPO2018ではフリープレイ、ロケテストでは500円1プレイが楽しめるという。1クレジットでCP(プレイ残り時間)を購入する仕組みで、CPがゼロになるとプレイ終了となる。ちなみに1CPは1秒計算。1クレジットで600CP購入できるため、600秒遊ぶことができる。
ロボットゲームファンならかなり琴線に触れる体験を得られるので、気になる人は1度プレイすることをオススメしたい。
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