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小型でもゲームがしっかり遊べて意外と静か

ペットボトル2本分でも性能はタワーPC級「GALLERIA mini」

2018年01月25日 17時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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「GALLERIA mini 1060」

 デスクトップパソコンといえばタワー型の大きなものという印象があるが、「GALLERIA mini 1060」は驚くほどコンパクト。身近なものとサイズを比べるなら、ペットボトル2本分といったところだろうか。「どうせ2Lのペットボトルでしょ?」と意地悪く考える人もいるかもしれないが、正真正銘、500mlのペットボトルとの比較だ。

高さや幅は500mlのペットボトルとほぼ同じ。奥行きも約2本分とコンパクトなのが特徴だ

 コンパクトというだけならこのサイズのパソコンは数多くあるし、容量だけで見れば、ノートの方が断然小さい。では、GALLERIA mini 1060のどこがすごいかといえば、この小ささながらもCPUに4コアのCore i7-7700、GPUにGeForce GTX 1060を搭載しているところにある。

「HWiNFO」でCPUとGPUをチェック。こんなにコンパクトなのに、CPUはCore i7-7700、GPUはGeForce TX 1060を搭載している

 しかも、SSDはNVMe対応の高速モデル。見た目はこんなに小さくても、性能面ではタワー型の大きなパソコンと比べてもそん色ないだけの実力がある。

GALLERIA Mini 1060の主なスペック
CPU Core i5-7500(3.4GHz)/Core i7-7700(3.6GHz)
グラフィックス GeForce GTX 1060(6GB GDDR5)
メモリー 8GB
ストレージ 250GB SSD
内蔵ドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.2
インターフェース USB 3.1端子×3、USB 3.1(Type-C)端子、HDMI端子、mini DisplayPort、DisplayPort、マイク入力端子、ヘッドフォン出力端子、有線LAN端子など
サイズ/重量 およそ幅81.9×奥行154.5×高さ213mm/約2.1kg
OS Windows 10 Home(64bit)

第7世代CoreでもCore i7はやっぱり速い!
ゲーミング性能も高く、FFベンチで1万1000越え

 気になる性能を見ていこう。まずはCPU性能ということで、定番の「CINEBENCH R15」でチェック。CINEBENCH R15はCGレンダリング速度からCPUの性能を測るベンチマークソフトで、メモリーやストレージの影響が少なく、CPU本来の性能を比較するのに向いているテストだ。

CINEBENCHのスコアは、マルチスレッドの「CPU」が885cb、シングルスレッドとなる「CPU(Single Core)」が176cbと高め

 すべてのコアを使ったマルチスレッド性能となるCPUは885cb。過去のデータと比べてみると、ミドルクラスのマシンで採用されるCore i5-7400だと546cb、上位のCore i7-7700Kでは967cbなので、高速なクラスといえるだろう。ベンチ中、ファンは高速回転するものの騒音はそれほど大きくなく、少し離れた位置に本体を置いておけばほとんど気にならないレベルだ。一般的に小型パソコンになるほど騒音は大きくなる傾向があり、ひどいものでは掃除機のような轟音となるものまであるだけに、少し意外だった。

 もうひとつ、ゲーミング性能も見てみよう。こちらも定番となる「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」でチェック。解像度は1920×1080ドット、画質は最高品質、フルスクリーンモードで実行した。

ファイナルファンタジーXIVが快適に遊べるかを診断できるベンチマークソフト。スコアが7000を超えていれば非常に快適なプレーが可能となる

 GPUにGeForce GTX 1060を採用しているので、ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークのスコアは11191と高い。7000を超えていれば「非常に快適」となり、重たいシーンでもコマ落ちがほとんどなくなるので、ゲームに没頭できるようになる。ファイナルファンタジーXIVは3Dゲームの中ではそれほど重たいゲームではないが、これだけのスコアが出せる構成なら、人気のバトルロイヤルゲーム「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」などを含むほとんどの3Dゲームが、フルHDの解像度で楽しめるだろう。

気になる温度がどうなっているのかもチェックしてみた

 コンパクトなマシンは大型クーラーが搭載できず、大きなタワー型と比べCPUやGPUの冷却が難しいというのが一般的だ。高性能パーツを組み込む場合は発熱が大きくなるだけに、それだけファンの回転数を高くして風量を増やしてやる必要があるのだが、GALLERIA mini 1060は意外にも、ベンチマークソフトを動かしている間も騒音がそれほど大きくなっていない。もちろん、アイドル時と比べればうるさいのは間違いないのだが、動画鑑賞中やゲーム中に騒音が気になる、といったような耳障りに感じるレベルではない。

 騒音が小さいのだが、その分冷却性能が低いのだろうか。気になってしまったので、ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークの実行中のCPUとGPUの温度変化を「HWiNFO」を使って測ってみた。

CPUは負荷によって大きく温度が上下しているものの、高くても80度前後。GPUも70度前後までしか上がっていない

 CPUの温度は最高で80度前後とやや高めだが、十分安全に使える範囲。GPUも最高で70度前後と高くなく、安心できる温度だ。ゲーム中に急に速度が落ちる心配もないレベルといえる。

 ただし、高負荷時の本体から出る排気は温度が高く、かなり熱をもつ。本体がコンパクトだとラックや本棚などの狭いスペースに置きたくなるが、これでは熱がこもってうまく冷却できなくなってしまう心配がある。ゲームを遊ぶときなどは、机の上といった周囲にスペースが確保できる風通しのいい場所に設置して使うのがよさそうだ。

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