CPUは第8世代で6コア12スレッドのCore i7-8700K
デュアル水冷のサイコムミニタワーPCはGTX 1070 Tiなど旬のパーツ満載!
2017年12月14日 17時00分更新
一般的に、水冷クーラーは空冷クーラーと比べ高負荷時でも静か、そして最大温度が低くなるという特徴がある。ポンプ一体型の水冷ヘッドとラジエーターが最初から組み立てられている「簡易水冷クーラー」を使えば導入しやすいだけに、ハードルはそれほど高くない。しかし、CPUだけでなくグラボも水冷化したいとなると話は別だ。グラボのクーラーを分解しなくてはいけないうえ、専用のマウンターや水冷ヘッドといった特殊なパーツが必要となるため、CPUクーラーのように簡単には換装できないからだ。
サイコムが得意とするのが、CPUもグラボも水冷化したデュアル水冷パソコン。とくに「G-Master Hydro Z370-Mini」は、Fractal Designのミニタワーケース「Define Mini C」を採用しており、2つの簡易水冷クーラーを内蔵しながらコンパクトにまとまっているのが特徴だ。
今回試用したのは、標準モデルからGPUをGeForce GTX 1070Tiへ、メモリーを8GB×2へと変更したモデル。CPUに第8世代コアのCore i7-8700Kを採用しているというのはそのままだ。もちろん、クーラーはどちらも水冷化されている。
試用機の主なスペック | |
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機種名 | G-Master Hydro Z370-Mini |
CPU | Core i7-8700K(3.7GHz) |
グラフィックス | GeForce GTX 1070 Ti(8GB GDDR5) |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 525GB SSD |
CPUはフロント、グラボはリアにラジエーターを装着
コンパクトなケースでは、ラジエーターをどこに装着するのかが悩みどころだが、G-Master Hydro Z370-MiniではCPUクーラーはフロント、グラボはリアに装着されている。フロントのラジエーターの下には吸気用、天板には排気用のケースファンがそれぞれ増設されており、ケース内のエアフローをしっかりと確保。これらにより、ケース内の温度上昇が抑えられているわけだ。
いくらコンパクトなケースといっても、ファンを4つも搭載しているとうるさくなると考えがちだが、実際に動作させてみると、思っているほど騒音が聞こえない。というよりも、耳を近づけなければほとんど気にならないレベルの音しかしていなかった。これはフロント、側面板の内側に貼られた吸音材によって騒音が吸収されているのと、振動によるビビリ音が抑えられているためだろう。もちろん一定のファン音はするものの、空冷クーラーのようにファンの回転数が極端に上下しないこともあって、耳障りになりにくい。
旬のパーツを採用した玄人好みの高性能構成にできる!
冒頭でも少し触れたが、今回試したG-Master Hydro Z370-Miniの構成では、GPUにGeForce GTX 1070 Ti(以下、1070Ti)が選ばれている。この製品、GeForce GTX 1070と1080の間という微妙な立ち位置の製品なのだが、性能は1080に追いつくほど。詳細は加藤勝明氏によるこちらの記事を参考にしてほしいが、OCも視野にいれるなら1080を超えられるという、今が旬のパーツだ。
なおサイコムのBTOでは、標準の1070との差額は7990円と安め。快適なゲームプレーのために3D性能を少しでも高めておきたいのであれば、選ばない手はないだろう。
もうひとつ旬なパーツといえば、CPU。第8世代コアとなるCoffee Lakeの最上位モデルとなるCore i7-8700Kの採用だ。第7世代までは、Core i7といえば4コア8スレッドが通常だったが、第8世代ではコア数が増え、6コア12スレッドになっている。動作クロックが異なるため単純な性能比較は難しいものの、同じクロックで動くとすれば、単純に最大1.5倍の性能となるわけだ。
この注目のパーツを採用したG-Master Hydro Z370-Miniがどのくらいの性能なのかは、次回検証していきたい。
気になるパーツを水冷で本気で使いたいという人に
水冷パソコンは本当に身近になってきているが、実際自分で水冷化しようとするとなかなかハードルが高い部分があるだけに、CPUとグラボのどちらも最初から水冷化されているG-Master Hydro Z370-Miniはそれだけで魅力。さらに旬のパーツも選べるとなれば、その魅力がさらにアップする。コンパクトな水冷パソコンがほしいと考えているのであれば、必ずチェックしておきたい1台だ。