クリエイターによる実現場に即したPCベンチが興味深い
リード1万超えの超速VROC対応PCの展示もあった「CGWORLD2017」
アニメ制作ソフトである「Maya」を使ったBifrost(流体シミュレーション)データテストでは、Optene SSD(NVMe SSD)の優れたリード速度により、HDDの1.8倍、SSDの1.28倍とかなりの差が生まれた。これはデータ容量が大きいほど大きな差になるという。
ほかにもグラフィックスボードによるMayaの速度検証結果などにも言及。澤田氏によれば、アニメーターの人の場合は、グラフィックスボードはGTX 1060で十分だろうが、GTX 1080 Tiあればより快適だという。
ストレージに関しては、ネットワーク経由の場合はとうぜんLANの速度に依存するためデータ転送は遅くなるが、SSDからSSDに転送する場合はNVMe対応だと爆速で、書き出しは高速化するとしている。ただし、CPUとGPUに負荷がかかる処理の場合は、恩恵を受けられないこともあるとのこと。
CPUはコアが多いほど、マルチコアに対応しているレンダリングは明らかに高速化する。10コア以上になるとGPUレンダリングよりも速い場合があるという。一方、マルチコア対応していない処理では、当然恩恵が少ないが、Core i9-7900XはTurboBoost対応により、2コア時は4.5GHzまで加速されるのでシングルでも速いとコメント。
Optaneテクノロジーを採用したストレージは、出始めたばかりでまだまだ高価なためアーリーアダプターのごく一部のユーザー向けではあるが、明らかにいろんな作業が快適化することがわかった。このような、結果を参考に仕事でCGやアニメーションなどを扱う人は、よりコア数が多かったり、高速なストレージを備えたPC環境をそろえてみるのも一興だろう。
(提供:マウスコンピューター)