即完売のアニメコンセプトルーム 聖地を創造するSO-ZO
アニメを通じた日中での版権交流ができる体制確立を目指す
“想像を創造する”ためにSO-ZOを起業!
ASCII STARTUPにとって、SO-ZOは週刊アスキー主催でのAKIBAベンチャーピッチ(関連リンク:アキバ系社長が地下イベントで激突 第1回AKIBAベンチャーピッチ開催レポート)で優勝を獲得した会社。当初は中国でのコストを抑えた家具製作と2次元コンテンツでの知見で独自の立場を展開していた。それから3年がたち、王代表によれば、コンセプトルームの事業ではすでに1億円の売り上げがあり、実ビジネスとして展開が動いている。
このようなIP(知的財産)を扱うようなコンテンツビジネスは、世の中に大きな影響を与える可能性も大きいが、時流の影響にもさらされやすい。王氏の今後の動きに期待するならば、とくに中国とのコラボの部分だろう。直近では、『アズールレーン』のような日本発のコンテンツの影響を受けた中国発のIPが、国内iPhoneアプリランキングで5位に入るなど、いよいよ逆輸⼊消費の可能性も現実味を帯びている。
SO-ZO側では、国内でのアニメIP掘り起こしにはネットを使った拡⼤が容易ではなく、対⾯での営業が現状では主だとも聞いた。だがそのような限界を乗り越える形で、インバウンド・アウトバウンドでの両国コンテンツビジネスの架け橋として、存在感を発揮する在り方は非常に魅力的だ。簡単な道ではないが、その将来に期待したい。
SO-ZOを起業した目的を王氏は、「自己実現と趣味の一環。アニメに関して、ものづくりに関しては、日本が最も優れていると思っていた。また、親戚が日本で生活しており、買ってもらった日本の商品の高い品質にあこがれていた。中国の大学にも合格したが、いつか日本に行きたいと思っており、このまま中国にいても、就職するのもままならないと思い、日本に留学することにした」と話す。
当初は、起業するとは考えていなかった王氏だが、日本の大学在学中にイラストをウェブサイトにアップロードして、オンラインで商品と合成し、そのまま商品として購入できるサービスを構築した。このサービスは、イラストレーターやクリエイターが、自分で作った作品を商品化して収入源としていたが、原価率が高く、収益性に問題があったので廃止した。王氏は、「もっと実用的なものが創りたいと考えた」と話す。
こうした思いから生まれたのが、SO-ZOである。王氏は、「大学在学中から“そうぞう”という言葉が好きで、考えてものづくりをすることが大好きだった。そこで、起業するときに“想像を創造する”という理念を具現化する会社を目指し、“SO-ZO”という社名にした」と真剣に語ってくれた。
●株式会社SO-ZO
2014年4月14日設立。「想像を創造する」という起業理念に基づき、アニメやマンガ、ゲームに特化した空間のプロデュースやインテリア商品の企画、製造および販売、オタクに特化したイベント運営、PR、広告を事業として展開。今後、中国市場への事業拡大も計画している。
資本金は2000万円。2017年11月時点で従業員数は12名(契約社員を含む)。
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