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ASUSの薄型モバイルノートを徹底ベンチマークしてみた

ZenBook 3 Delux 試用レポート 第8世代コアは速かった!!

2017年10月19日 18時00分更新

文● 編集長みやの(@E_Minazou

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 ASUSはIFA2017に向けて、8月31日に新製品を一気に発表した.PCだけでもZenBook Flip 14と同15、同Sに、VivoBook Flip 14と同S14、そしてZenBook 3 Delux と同13の合計7機種にもなる.4K液晶ありGTX搭載モデルあり、そして第8世代コアありだ.

 この中からASUSが日本向けに選りすぐったのが、第8世代コア搭載モデルで、9月21日に発表した「ZenBook 3 Delux」はi7-8550Uを搭載.27日に発表の「ZenBook Flip S」はi5-8250Uを搭載している.デラックスを試用できたのでレポートする.

ぐおおお第8世代ィィィィ~~
薄くて上品でキレイでござる

 日本で発売となる「ZenBook 3 Deluxe」は 「UX3490UAR」というモデルで、i7-8550Uはもちろん4コアで、動作周波数は1.8GHzと低めだが、ターボブーストで最大4.0GHzまで上がる.内蔵GPUはUHDグラフィックス620でVRAMはメインメモリと共有だ.

 メインメモリは2133MHz LPDDR3を16GB、SSDはPCIe3.0x4を1TB内蔵している.海外ではi5やメモリ・SSDが半分のモデルもあるが、今回日本で発売となるのは最上位最大量の1モデルのみで、オレたちバリバリオタクにはありがたい配慮なのだ.

おなじみアルマイト加工の表面はロイヤルブルーで、ゴールドのアクセントが効いている.

 ディスプレイは14型のフルHD(1920×1080ドット)IPS液晶でノンタッチだが、表面はゴリラグラス5を採用している.狭額縁により、ベゼル幅は7.5ミリと狭く、流行りのスクリーン・ボディ・レシオは84%で、14型液晶ながら、フットプリントは13型レベルのコンパクトさだ.専用アプリを使って、ブルーライトの軽減やビビッド、さらに手動での色みの変更もできる.

ディスプレー用のユーティリティでブルーライトの低減や手動での色み変更も可能.

 キーボードはきちんと日本語配列ながら、かな文字は右下に小さくプリントしているので、とて見た目がスッキリしている.バックライトを点灯すると、文字が金色に浮き上がる感じで、とても高級感がある.

バックライトをオンにすると、キートップの文字がゴールドに光ってカッコイイのである.

 スリムノートながら、ストロークは1.2ミリで押した感があり、ピッチも19ミリと余裕がある.特に左手前のCTRLとFnキーが大きくて気に入ったのだ.

日本語配列のキーボードはスペースバーの右側がちょっと狭苦しいが、メインキーはきれいに並んでいる.

 サウンドはおなじみHarmanKardonとの共同開発スピーカーが、キーボードの奥に2つと、底面の手前寄りに2つ搭載されている.スリムノートながら、非常にいい音が鳴る.

底面の手前(写真下側)にスピーカーが2つ並ぶ.左右に吸気口があるだけで、底面はフラットで穴もない.

 インターフェースはType-C端子が3つあるだけで、うち2つはThunderboltで映像出力と本機への充電をサポート、ひとつはUSB3.1でやはり本機への充電をサポート.ASUS謹製のミニドックを本体と同梱しており、Type-AとHDMI、電源供給用のType-Cを搭載している.

搭載するインターフェースは種類の違うType-Cが3つとイヤホン端子、

 本体サイズは329×214ミリで厚みが12.9ミリとかなり薄いが、おなじみのアルミ合金ボディでヤワさはまったく感じない.

 バッテリーは46Wh内蔵で重量は1.1キロ.JEITA2.0基準で10時間駆動する.もちろん、おなじみASUSの「ヘルスチャージング」設定を使えば、バッテリー持続時間と寿命のバランスを自分で決められる.

これも内蔵のユーティリティで、満充電するか、寿命をとって下げるかをユーザーが指定できる.

ぐおおお第8世代ィィィィ~~
第7世代より70%も速かったぁぁ~~!!

 さて、一番知りたい第8世代コアの速度だが、まずおなじみCinebenchR15のCPU値は最高で611が出た.第7世代の2コアのモバイルCPU「i7-7500U」では360前後なので、70%も速くなっていることになる.

 インテルは第8世代コアの発表時に、第7世代比で40%増しであるといっているが、それを超えた.ともにTDPは15Wであるが、7500Uはクロックが2.7~3.5GHzで、今回の8550Uは1.8~4.0GHzである.

底板を開けると、メインキーボードはかなり小さいことがわかる.大部分がバッテリーでうまっているが、スピーカー(写真した左右)はなかなか立派である.☆注意☆一般ユーザーが分解した場合メーカー保証対象外になりますのでご注意ください☆注意☆

 参考までTDPが45Wの第7世代の4コアCPU「i7-7700HQ」の場合は2.8~3.8GHzで、CinebenchのCPU値は平均740前後である.消費電力が3倍で速度向上は20%ということになる.というか15WでHQの80%の速度が出ているというのは立派なのだ.

 ZenBookのCinebenchのOpenGL値は54で、HD620搭載の7500Uの45と比べて約20%増しに留まった.最大動作周波数はHD620の1.05からUHD620の1.15GHzに上がっている(約9%)が、それ以上の速度向上をしてることになる.それを確かめるために3DBenchも実行してみたが、FireStrikeでは7500Uの950前後が、このZenBookでは1120でやはり18%増しである.

SeqQ32で3000を超えるのは、SSDそのものの速度とともにバスもきちんと高速動作している証拠である.

 SSDについては、今回の試用機はサムスンのおなじみPM961シリーズ「MZVLW1T0HMLH」を搭載しており、CrystalDiskMarkのシーケンシャルマルチのリードが3357、ライトが1765と現行ノートの中でも最高速レベルの好成績だった.

基板の右側の黒いシール部分がSSDでM.2スロットが下端に見える.CPUの熱はヒートパイプで運ばれ、ファンで背面に排出されるしくみだ.

 ベンチマークテストを繰り返していると、発熱のためか値が若干落ちていくことがあった.第7世代コアと同じボディに第8世代コアを搭載しているモバイルノートでは同じことが起きる可能性があるし、逆にファームアップで直る可能性もある.

 バッテリー容量は46Whと、スリムモバイルとしては平均的な量で、おなじみBBenchで液晶輝度最大+省エネ設定OFFで4時間と5分も駆動した.4コアになったとはいえ、WEB巡回では7500Uと変わらない消費電力ということである.

 ちなみにACアダプターは最高20V3.25A出力の65W型で、充電時間は放電と同条件で使用しながらで50%まで58分、70%まで1時間44分、90%まで2時間36分かかった.Type-Cのクイックチャージを利用しているせいかもしれないが、50%30分くらいを目指していただけるとありがたい.

モバイルノートも4コアが常識に
この冬は第8世代コアを買うのだっ!!

左が15.6型のZenBook Proで右は12.5型のZenBook 3.両方とも早く第8世代コアを搭載してほしいのである.

 インテルが主張していたとおり、第8世代コアは「ひさしぶりに速度が上がった」CPUである.すでに富士通のUHやデルのXPS13、レノボのideapad、そしてRazerのStealthなど、ウルトラブック系ノートたちは第8世代コア搭載が進んでいる.他メーカーの搭載ノートも、ZenBook 3 Deluxのような速度を出すとしたら、もう第7世代コア搭載したノートを買う理由がなくなる.第8世代Uプロセッサーによって、モバイルノートは4コアの世界に突入し、もう後戻りはできない.そして、外部GPUを搭載したプレミアムノートやゲーミングノートでも利用が広がるに違いない.  そんな中で、このZenBook 3 Deluxは、スリムで狭額縁ながら、メモリもSSDもたっぷり搭載して、液晶も音も○なので1.1キロという重量が許容できれば、今最高に欲しまるモバイルノートなのであ~~る.

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