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魅惑のXperia周辺機器 第73回

スマホの紛失や故障に対応できるNAS「LS520D」シリーズ:Xperia周辺機器

2017年10月08日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集●南田ゴウ

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 前回の連載でソニーのネットワークレコーダー&メディアストレージ「nasne(ナスネ)」が、ネットワークHDD(NAS)としても使えて便利だとご紹介しましたが、そもそもnasneにはたくさんテレビ番組を録り貯めたいのに、ほかのデータを蓄積するにはもったいない! そうでなくてもHDD残量が気になるのに! ということで、いっそのこと自宅にNASを設置することにしました。今回はバッファローのネットワークHDD「LinkStation LS520D」シリーズをご紹介いたします。

 そういえば、筆者がひと昔前に同社のネットワークHDDを利用していたことを思い出し、引っ張り出してみました。型番を見ると「HS-DHGL」シリーズは、ちょうど10年ほど前のモデル。筆者が使っていたのは320GBモデルで、今となってはかなり心もとない容量です(ラインアップとしては250GB~1TBがありました)。

 当時を思い出して起動するとまだ使うことはできたものの、この一呼吸おいたタイムラグがなんとも辛かったことを思い出しました。

 LS520Dシリーズは1TB/2TB/3TB/4TBの4種類。ほかのシリーズではさらに容量が大きいモデルもあります。中身も進化しておりデュアルコアCPUを搭載。最大で毎秒約100MBの高速転送ができることもあって、ネットワーク経由で写真や動画、音楽を視聴したりデータのバックアップしたりと、複合的に利用してもずいぶん反応がよくなっています。

 凄く変わった点と言えば、かつてNASといえばPCで設定しPCでアクセスするのが当たり前でしたが、今やスマホアプリから設定すらできてしまいます。まず、LS520Dシリーズと無線LANルーターを有線で接続する事前準備をしておきます。

 そして、同じくWi-Fiに接続したXperiaからバッファローの「スマートフォンナビゲーター」アプリをインストール後に起動すると、自動的に同じネットワーク上のLS520Dシリーズが見つかります。

 NASの一覧から使いたいLS520Dシリーズをタップすると、専用の設定画面が現われます。“web設定画面”を開くとユーザーの管理や共有フォルダにアクセスするための設定、DLNAサーバーのオンオフ、外付けHDDのようなUSB機器を接続した場合の設定といった項目をXperiaからサクサクっと設定できてしまいます。初めてNASを使ってみようという場合でも、これくらいラクだと導入に手間取りませんね。

 さて、実際にLS520Dシリーズを使ってみましょう。そのためのアプリが「WebAccess A」です。こちらもXperiaにインストールします。使いたいNASを選ぶと、事前に設定したIDとパスワードを認証してLS520Dシリーズ内のデータを閲覧できます。

 自宅内でも外出先でも気軽に探したい写真や動画、音楽といったメディアたちをフォルダーから見つけられます。写真はサムネイル画像が表示でき、表示速度は外出先のようなモバイル環境でもほぼストレスフリー。

 1枚表示にもできたうえで、左右にフリックして写真を見るように送っての閲覧も可能です。そこから画像をメールで共有したり、Xperiaにダウンロードしたり、共有リンクを作成したりといった操作や、スライドショーとして楽しむとこともできます。

 音楽データを再生したり動画データを視聴することもできます。このほか、NASに保存されているデータであればどれでもアクセスはできますが、仮にオフィス文章などの閲覧には専用アプリが必要となるので、Xperiaにあらかじめインストールしておきましょう。

 さすがに、外出先のモバイルネットワーク環境でなんでもかんでもアクセスするとパケット上限まっしぐらですので、可能であればWi-Fi環境を積極的に利用するのが賢明です。むろん、自宅のWi-Fi環境なら動画も音楽も視聴し放題です。

 もちろん、XperiaからNASへのアップロードも可能です。“自動アップロードを有効にする”を設定しておくと、Xperiaに保存されている写真や動画、音楽を自動的にLS520Dシリーズにアップロードできます。アップロードの条件もWi-Fi接続時のみや充電中のみ、写真以外はアップロードしないといった細かい設定が可能です。

 意識しなくてもXperiaにあるデータを自動でバックアップしてくれるので、万が一Xperiaを紛失してしまったり、故障で修理に出したら中のデータがまっさらになってしまった、という場合でも安心です。

 長らく使い込んでもっと容量が欲しくなった場合には、外付けHDDを増設して拡張することもできます。LS520Dシリーズ内のデータを指定した時間に自動で外付けHDDにバックアップするといった使い方もできるので、絶対に消したくないデータの保全もバッチリです。

 今まではネットワークドライブで十分かなと思いつつも、これが自分だけならまだしも、家族全員がうまく扱えるとは限りません。忘れたころにスマホを紛失してしまったり、スマホが故障した際にバックアップがとれていないことが発覚して大慌て、ということもあります。

 不測の事態に備えて自宅にNASを置いて自動バックアップ設定をしておけば、データ保存はもちろん、家族がそれぞれ撮った大切な写真をいつでも一元管理できたりと、便利な使い方がいろいろありそうです。

 自宅に置くNASなら容量をそれほど気にせずにたくさんバックアップできます。なにしろそこにあるという物理的な安心感があるので、ひとつ置いてみても良いかもしれません。

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