国土交通省は26日、阪九フェリー(株)などから申請があった「改正物流総合効率化法に基づく総合効率化計画(モーダルシフト)」5件について、経済産業省と共同で認定した。同省が経産省とともにモーダルシフトに係る計画を認定するのは、昨年10月の法改正以降、今回が初めてのこととなる。
モーダルシフトでCO2排出量・ドライバーの運転時間を削減
認定されたのは、下記の5件。
(1)自動車用ホース輸送の船舶モーダルシフト:阪九フェリー、住友理工(株)、(株)住理工ロジテック、マリネックス西日本(株)
(2)缶容器製造用部材輸送の鉄道モーダルシフト:東洋製罐(株)、東洋メビウス(株)、東罐ロジテック(株)、日本貨物鉄道(株)、中央通運(株)
(3)加工油脂輸送の船舶モーダルシフト:センコー(株)、(株)ADEKA、ADEKA物流(株)、
(4)住宅用部材輸送の船舶モーダルシフト:センコー(株)、日本ノボパン工業(株)
(5)樹脂輸送の船舶モーダルシフト:大王海運(株)・製造会社
いずれの事例も、モーダルシフトにより500km~1200km程度のトラックによる輸送距離が100km程度に短縮され、CO2排出量の削減とともに、トラックドライバーの運転時間等の負担が軽減される。
このうち(2)鉄道モーダルシフトの事例では、茨城県自社工場~大阪府自社工場間の缶容器製造用部材などの輸送(距離591km)について、トラック輸送の一部を専用の鉄道コンテナによる鉄道輸送に転換。東京貨物ターミナル~大阪貨物ターミナル間600kmを鉄道輸送にすることにより、トラック輸送が108kmに短縮され、ドライバー運転時間は年間27.2%減の2112時間になると推定している。
国交省では、経産省など関係省庁と連携して物流分野における省力化・効率化・環境負荷低減を推進し、2者以上の連携による幅広い物流効率化の取り組みについて引き続き支援を行う。