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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第180回

40度超えの熱波に襲われた米西海岸での過ごし方

2017年09月06日 10時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

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アメリカでは可能そうな涼しい場所に移動するという対処法

 もちろん今回の熱波やハリケーンの直撃を、気候変動に直結させることはできません。ただ、渇水や大雨、記録を更新する熱波などが頻発している様子について、何も感じないわけにはいきません。

 そうした変化に対して、いくつかの方法で対処していくべきです。たとえば温室効果ガスを削減するという先進国での対処法は、継続していくべきでしょう。

 特に昨今、カリフォルニアでは電気自動車とソーラーパネル、家庭用蓄電池といったテクノロジー寄りの気候変動に対するソリューションが広がりつつあります。少なくとも、エンジンがかかっている車よりは、電気自動車の方が近くにいて涼しいものです。

 まだまだ点での普及に過ぎませんが、面で普及してきたら、熱波が到来しても停電を起こさない電力グリッドの強靱かがもたらされるかもしれません。

 また、我が家は冷房がないので仕方ありませんが、より細かな気象データがシェアされると、家の冷房を強めるよりも快適な涼しい場所を見つけて、そこで過ごすという行動も実現できます。

 新しいテクノロジーとソーシャル活用など、さまざまな方法で、ただエネルギーをたくさん使うだけではない解決策を見つけられるようになってきた、そんな感覚をつかみかけているように思います。

 ただ、それも地形的な広がりがあり、移動しやすく、人の密度が低いアメリカだから言えることかもしれません。日本の東京で「あそこが涼しいぞ」と人が大挙したら、そもそも移動中からして、熱から逃れられなくなりそうです。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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