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予約・保温ができるように進化しました:

煮豚うまっ! 象印 自動圧力鍋 新発売

2017年09月05日 17時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 シャープ「ヘルシオ ホットクック」の宿敵、象印「煮込み自慢」新製品。材料と調味料を入れてメニュー番号を押すだけで料理ができる「おまかせ自動調理」に加え、水を使わない「無水調理」、タイマー予約ができる「おまかせ予約調理」、保温機能を新たに追加しています。

煮込み自慢 EL-MB30
希望小売価格4万円前後
9月1日発売
象印マホービン
http://www.zojirushi.co.jp/corp/news/2017/170822/ELMB.html

 赤ちゃん、またの名を時間ドロボー。昼寝をしない赤ちゃんのいるわが家では、家事に使える時間がのきなみ「抱っこ」と「おむつ替え」に消えていきますので、家事の時間短縮よりむしろ、自動化による家事のゼロ時間化を進める必要があります。

 家事のゼロ時間化においてロボット掃除機と双璧になるのが「自動調理器」。材料を入れてボタン押せば料理ができる、魔法のようなアイテムです。シャープ、ティファールなどが開発しており、9月1日には象印マホービンが新製品を発売しました。3年前に初代を発売し、今回で2代目です。

 煮込み自慢の特徴は、圧力調理ができること。1.2気圧→1気圧で圧力を変えることで味をしみこませることもできます。煮物は温度が下がるとき味が入るので、圧を下げることで105℃→100℃に温度を下げ、味をなじませる効果があるわけですね。

 もうひとつは低温調理。経済評論家・勝間和代さんに寄稿いただいた記事が異様なほど詳しいのですが、40℃から100℃まで10℃刻みで指定温度調理ができるので、ヨーグルトや甘酒づくり、パン生地の発酵などが簡単にできます。

 新製品は、初代ユーザーからの「料理の味は本格的でいいけど使い勝手をよくしてほしい」「便利だと思うけど、予約機能や保温機能がほしい」という声を受け、

・おまかせ自動調理
・おまかせ予約調理
・無水調理
・保温機能
・クリーニング機能
・再加熱機能

 などを強化。初代機は、賞味面や衛生面の懸念から予約保温機能はつけていませんでしたが、後続のシャープとティファールが便利機能として打ち出したため対抗したという流れです。

●おまかせ自動調理

 まずこれがメイン機能。材料と調味料を入れてメニュー番号を選ぶだけ、ほったらかしで料理ができます。自動化できる調理手法は4種類に増えました。

・一定圧力調理
・可変圧力調理
・温度調理
・無水調理←New!!

 新搭載の無水調理は、素材のもつ水分と最低限の調味料で調味する機能。味がよいだけでなく、水にビタミンなどが溶け出さないため、栄養素が残りやすいのが特長。たとえばほうれん草の栄養素残存率は、ふつうの鍋で調理したときの約1.3倍だそうです。

 上記4種類の調理手法は、時間を決めて手動調理もできます。個人的には自動調理プログラムの中身(時間・温度・圧力の推移)がどうなっているか知りたいです。むしろPCに接続するなどして自分で自動調理プログラムを組めるようになってほしいです。

●おまかせ予約調理

 話がずれましたが、今回のアップデートです。象印によれば、他社の予約調理フローは、

A社:使用環境によっては保温時の温度が55℃以下になってしまう。使用方法を誤り、生肉を入れると食中毒を起こす危険がある

B社:保温時、つねに75℃など高い温度になっている。野菜が入っていると煮くずれしやすく、肉はかたくなってしまいやすい

 という欠点があったそうです。

 要するにティファールとシャープの話と思われ、うち1社は使用方法を誤ると食中毒の危険があるとも言われており、関西企業すごいなと思ったのですが、一方の象印は、

肉あたため:100℃で表面をあたため、うまみをとじこめる
野菜煮込み:70℃一定加熱(80℃以上だと煮くずれしやすい)
肉の煮込み:60℃一定加熱(65℃以上にすると肉が硬くなる)
衛生の配慮:保温時55℃以上を維持することで安全性をたもつ

 といった形で、調理時から保温時まで、食材の性質や衛生に配慮した温度調節をしているため、「おいしく・安全」な自動調理ができる、という点を特長としています。

 発表会では、煮込み自慢でつくった豚バラ肉と大根の煮込み料理を食べさせてもらいました。

 大根は煮くずれせず、豚バラはしっかり味がしみ、とてもおいしかったです。個人的に、豚バラはもっとぷるっとろが好きなので、そこは手動メニューかレシピそのものを改善したいと思いましたが、ほったらかしでこれができるのは感動でした。

 予約・保温ができるようになったことで、子育て世代にはより便利な方向に進化しました。今後はぜひ食材カット機能を備えてもらい、皮つきの野菜と生肉と市販のカレールーを放りこむだけでカレーを作れるようメガ進化してもらえればと思っています。


●主な仕様
調理容量1.5L
定格消費電力1200W
設定温度40~100℃(10℃刻み)
サイズ 幅29×奥行き37.5×高さ25cm
重量 約7kg
色 1色(ボルドー)
付属品 蒸しかご 白米計量カップ レシピブック(150品) メニュー番号ガイド




書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味のカジメン。今年パパに進化する予定です。Facebookでおたより募集中

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