日本でもSIMフリースマホ市場に参入しているWiko(ウィコウ)は、ドイツ・ベルリンで開催中のIFA 2017でスマートフォン「View」シリーズ3機種を発表しました。3製品ともアスペクト比18:9のワイドディスプレーを搭載。フロントカメラ性能を高めセルフィーを重視した設計になっています。
まず初めに各モデルのざっくりとした特徴から。
●「View」
標準モデル。5.7型ディスプレー、リア1300万画素、フロント1600万画素カメラ。
●「View XL」
大画面モデル。5.99型ディスプレー、リア1300万画素、フロント1600万画素カメラ。
●「View Prime」
セルフィー強化モデル。5.7型ディスプレー、フロント2000万画素+800万画素カメラ、リア1300万画素カメラ。
Viewのディスプレーサイズを大きくしたモデルがView XL、ViewのフロントカメラをデュアルにしたモデルがView Primeという位置づけ。共通の仕様は本体のカラバリがブラック、ゴールド、ディープブリーン、チェリーレッドの4色であるという点。対応通信方式はFD-LTEのバンドが1/3/7/20、W-CDMAが850/900/1900/2100MHz、GSM 850/900/1800/1900MHz。一方メモリー容量やCPUは若干異なります。各モデルをそれぞれ見ていきましょう。
フロントカメラは4000万画素相当の撮影が可能
セルフィー強化の「View Prime」
View Primeは3機種の中でも最上位のモデルです。価格も269ユーロ(約3万5000円)と他2モデルより高額。しかしフロントデュアルカメラの端末としては比較的リーズナブルな価格と言えるかもしれません。
CPUはオクタコアのSnapdragon 430(1.4GHz)、メモリーは4GB、ストレージは64GB。ディスプレーは5.7型で720×1440(HD+)、リアカメラは1300万画素、フロント側には2000万画素と800万画素のデュアルカメラでフラッシュも搭載しています。本体サイズは152.3×72.8×8.3mm、重量は162g。
フロントカメラはView Primeだけがデュアル。他の2機種も1600万画素と高画素で、美顔モードなどのセルフィー機能を搭載しています。しかしView Primeはセルフィー周りがより高度になっています。
View Primeでセルフィーを撮影する際は、通常は2000万画素の標準カメラを利用します。しかし複数名での集合セルフィーを撮りたい場合は、800万画素で120度のワイドレンズのカメラに切り替えて撮影することが可能です。
さらにはカメラ画質を高める「Super Pixel」モードも搭載。このモードを有効にすると、撮影画素を倍増させて倍の画素数で撮影することが可能になります。若干デジタル合成気味な仕上がりになるものの、細かいディテールの撮影ができるのです。
手軽に買えるワイドディスプレーモデルの「View」
Viewは200ユーロ以下と安価に、ワイドディスプレーモデルを手に入れられるベーシック機。CPUはクアッドコアのSnapdragon 425(1.4GHz)、メモリーは3GB、ストレージは16GBまたは32GBの2つのバリエーションがあります。リアカメラは1300万画素、フロントカメラは1600万画素。ディスプレーは5.7型で720×1440ピクセル(HD+)とView Primeと同じため、フロント側の見た目のデザインはほとんど変わりません。
価格は16GBモデルが169ユーロ(約2万2000円)、32GBモデルが199ユーロ(約2万6000円)。本体サイズは151.5×73.1×8.7mm、重量は160g。
3モデル共通の美顔モードは数字でエフェクト度合いを変更する仕様。またポートレートに切り替えればフロントカメラでもボケを効かせた撮影もできます。なおボケの調整は撮影時にリアルタイムでプレビューしながらの調整が可能。撮影後の写真のボケやピント位置の変更は現時点ではできないとのこと。
大画面のワイドモデルでしかも安価な「View XL」
View XLはViewのスペックそのままに、ディスプレーサイズを5.99型に大型化したモデル。画面解像度ももちろん720×1440(HD+)と同じ。CPUはViewと同じSnapdragon 425で、メモリー3GB、ストレージ32GBの1モデルのみ。本体サイズは158.1×76.5×8.2mm、重量は171g。価格は229ユーロ(約3万円)です。
View/View Primeより0.3型アップしているView XLですが、片手で持ってみると大きさの差はそれほど感じられません。3モデルの中で最も横幅の狭いView Primeは72.8mm、View XLは76.5mmと、その差は4mmほど。縦長なので6.2型などより大きいディスプレーを採用したとしても片手で持つことができそうです。
3モデルとも販売先についてのアナウンスはありませんでした。ユーロでの価格が公開されており、ヨーロッパ圏の各国で統一価格による販売が行われるようです。一部の国では量販店などでの単体売りだけではなく、通信キャリア経由での販売も予定されているとのこと。
気になる日本投入については、ブースで説明を行っていたアジア地区の担当者から「複数のルートで交渉中」との回答を得ることができました。CPUスペックは比較的低いものの、高画質なカメラ機能は日本市場でも十分通用するでしょう。サムスンやLGが採用を進めるワイドディスプレーを積極的に採用した点も評価できます。日本での販売をぜひ期待したいところです。
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