スマートフォンで検索。
みなさん当たり前のように使っていますよね。私もさきほど、晩御飯のおかず用のゴーヤチャンプルーの作り方をGoogleで検索したばかりです(仕事しろ)。
「Googleで検索する」転じて「ググる」という俗語が今や国語辞典にも載っているほど、ライフラインとして日常に溶け込んでいるGoogle検索ですが、検索結果に表示される内容が、日々進化を遂げていることに皆さんお気付きでしょうか? 皆さんが日常Google検索を使う中でやり過ごしているかもしれない、昨今のアップデートを取り上げながら、それぞれの機能について少しだけ解説します。
大きな画像が横に流れる「アレ」
「ゴーヤチャンプルー レシピ」と検索するとこんな検索が表示されます。
サムネイル画像が付いていると、テキストのみの結果よりも注意を惹かれ、思わずクリックしてしまった……。なんて経験はないでしょうか。これは「リッチスニペット」といって検索結果領域にテキスト以外の情報を表示することができるオプションです。
「レシピ」は、調理時間やカロリーなどを併記することも可能です。ほかにも、レビュー表示や商品価格帯などが表示されることがありますね。「リッチスニペット」は適用範囲を広げながらも長年提供されているので、皆さんの生活にもすっかり溶け込んでいることと思います。
さて、私のゴーヤチャンプルーへの探求心はやまず(だから仕事しろ)、さらにスクロールしていくとこんな検索結果に遭遇します。
サイト内の複数のレシピが画像つきでカルーセル表示されていて、一層目を引きますよね。これは「リッチカード」と呼ばれるもので、2017年の春にグローバルで展開を開始した比較的新しい機能です。リッチスニペットよりもさらに視認性の高い検索結果を実現しています。サイト内に入らずともサイト内のコンテンツを流し見できるので、ストレスが少ないのも利点といえるでしょう。
画像検索が新しいコンテンツ発信のエンジンに
続いて画像検索を使います。画像の左端に「レシピ」というバッジが付いていることにお気付きですか? 画像をタップすると、なんとレシピを見ることができます。
画像検索におけるバッジ表示は、2017年夏、つまりつい最近Google検索に導入されたものです。前述のレシピに加え、動画、商品、アニメGIF画像に対してバッジを付与することができ、画像のタップ後は拡大画像と共にレシピや商品情報といったテキスト情報が表示されます。
これは画像検索の利用シーンを広げ、新たな体験を生み出すアップデートといえるのではないでしょうか。Googleは、ユーザーが画像検索を経由して商品やレシピを検索していくようになることで、企業は、自社情報の画像検索対応を進めていき、さらに検索体験がリッチになっていく……。という好循環を目指しているのでしょう。
リッチな検索結果に欠かせない 「構造化データ」
上記で紹介した「リッチスニペット」「レシピ検索」「リッチカード」「画像検索バッジ」をはじめとしたリッチな検索結果の提供は、Googleの技術だけで成り立っているものではありません。情報提供をする側(企業)が、グーグルの検索エンジンが解釈できる形に、ウェブサイト内のデータを構造化していくことで実現されます。
(参考)「構造化データ」がよく分かる! 初心者向け徹底解説
https://www.seohacks.net/blog/seo-tech/1191/
グーグルが提供する各種検索結果表示オプションに対応させるには、それぞれの「構造化データ」に関する要件があります。情報提供者は要件に沿ってページ内のデータを構造化しておくことで、検索エンジンが予め定義された構造に沿って情報を読み取ることができるようになり、検索結果に見栄え良くインデックスできる、という寸法です。
グーグルからは、構造化データのパターンをグーグルの検索エンジンに伝えることができる「データハイライター」や「構造化データテストツール」など、構造化データの導入を支援するツールも複数提供されています。
当然、未対応のウェブページを各種オプションに合わせて新たに構造化していくことは人的工数がかかる対応になるため、その対応によって得られる流入数増などとの天秤にかけながら判断することになりますが、前述の「画像検索バッジ」導入においては、既存の「レシピ」「商品」といった構造化データがそのまま適用されるなど、一度構造化の対応をしておくことでGoogle検索上での適用範囲が広がっていく可能性もあり、関連するコンテンツの所有者は前向きに導入を検討するべきでしょう。
Google検索は「モバイルファースト」に向けて進んでいる
グーグルは数年前から、検索の主戦場がモバイルに移ってきたことを受け、PCではなくモバイルを主軸においた検索結果への移行(モバイルファーストインデックス)を声高に宣言しています。モバイルへの対応が出来ていないウェブサイトは検索結果でのインデックスがされにくくなるということで、SEOの観点で大きな話題になりました。
少し前の話になりますが、サイド検索広告枠の廃止や直近でのGoogle Instant(キーワード入力中に検索結果を表示する機能)の廃止など、PCでの検索行動を前提に提供してきた機能を次々そぎ落としていっているのも興味深い動きです。実際に、前述した画像検索バッジなどはPC検索結果では適用されておらず、こういった対応からもモバイルファーストの姿勢が顕著に表れていますね。
よりリッチなモバイル検索体験を追及するグーグルと、グーグルが提供するアップデートを使いこなし自社・自サイトへの良質な流入を得ていく情報提供者。双方が呼応しあって、今後もより豊かな検索体験が培われていくことでしょう。
私も美味しいゴーヤチャンプルーを作ります。
(記事提供:D2Cスマイル)