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柳谷智宣のkintoneマスターへの道 第17回

細かいアップデート内容は一覧でチェック可能

kintoneがアップデート! 追加されたor改善した機能とは

2017年08月24日 11時00分更新

文● 柳谷智宣

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サイボウズ社が提供しているウェブサービス「kintone」は、一言で言うなら「簡単に自社の業務に適したシステムを作成できるクラウドサービス」だ。業務アプリを直感的に作成できるほか、社内SNSとしての機能も備えスピーディーに情報共有ができるなど魅力が盛り沢山だ。
本連載では、そんなkintoneの導入から基本機能の紹介、そしてアプリの活用法など、ビジネスの現場で役立つ情報を取り上げていく。第17回では、kintoneには日々機能改善や新機能の追加が行なわれている。

 クラウドサービスであるkintoneは、現在も日々進化し続けている。ユーザーの要望を受けて新機能を追加したり、細かい機能の改善などを行なっているのだ。ほぼ1ヵ月に1回のペースで定期メンテナンスや不具合を修正し、数ヵ月ごとに大規模な機能改善が実施される。アップデート情報はkintoneのウェブサイトから確認できる。

 ちなみに、アップデートが実施されても、ユーザーは特に何もする必要がない。普通にアクセスすればリニューアルしたkintoneを利用できる。

kintoneは定期的にアップデートされている

テーブルデータが読み込めるようになった!

 2017年8月13日と14日に行なわれたアップデートでは、多数の機能追加や機能改善が実施された。今回はそのアップデートの内容をご紹介しよう。

 目玉機能は「テーブルデータの読み込み機能搭載」。「第15回 kintoneの作成済みアプリの配置場所を変更する方法」では、テーブルの書き出しはできるが、読み込みはできない、と紹介したのだが、今回のアップデートで可能になった。これはぜひ欲しい機能だったので、うれしいところだ。

 手順は同じで、CSVで書き出したファイルを読み込むだけ。テーブルの更新や削除はできないが、新規登録が行なえるのだ。ファイルを読み込んだら、アプリのフィールドと読み込みデータの列を対応付けるだけ。アプリの移動であれば、基本はそのままでいいはずだ。また、「一括更新のキー」はオフにしておくこと。オンにしたまま「読み込む」をクリックするとエラーが表示されるので注意しよう。

 もちろん、アプリの移行だけでなく、CSVを新規作成し、テーブルを一括入力することもできる。その際は、先頭の列に「*」を入力する。まずは、既存のアプリからCSVを作成して、どんな感じになるのか見るとわかりやすいだろう。

テーブルのあるアプリを書き出す

CSVファイルを読み込む。「一括更新のキー」のチェックは外す

テーブルの新規追加ができた

CSVファイルを新たに作成することもできる。その場合は、テーブルのレコードの開始行には「*」を入力する

アプリストア改善やそのほか変更点

 次は、アプリストアの改善。まずは、タイトルバーが派手になり、メニューの文字も大きくなった。見やすくはなったが、同じ領域に表示される情報量は少なくなったので一長一短か。それよりも便利なのが、アプリストア検索フォームが追加された点。キーワード検索でアプリを探せるのは楽だ。

左が旧、右が新。タイトルやメニューの見た目が変わっている

アプリストア検索フォームができたのは○

 さらに細かい改善もいくつか行なわれている。たとえば、「パンくず」の改善。従来は、「プロジェクトB>アフターフォロー管理」のように、スペースとアプリが表示されていたが、現在はホームアイコンに続き、「スペース:プロジェクトB>アプリ:アフターフォロー管理」のように親切表示になった。細かいことだが、どちらがいいかと言えば、断然に新しいデザインのほうだ。

左が旧、右が新。現在位置を表すパンくずの表示が改善された

 アプリの設定を開くと、従来は「設定」画面が開いていた。しかし、アプリの設定を開くのは、圧倒的にフォームをいじる時が多い。しかし、現在はアプリの設定を開くと「フォーム」タブがデフォルトで表示されるようになっている。細かいところだが、とてもありがたいところだ。

 同様に、ヘッダーにある「?(ツアーやヘルプを表示する)」アイコンをクリックし、「kintone ヘルプ」のリンクをクリックしたときに表示されるページも変更された。以前は、「kintoneユーザーヘルプ」をクリックすると「ポータルの見方」が表示されていたのだ。

 また、ユーザーを検索したときの表示の優先度も改善されている。1文字からでも適切な順序でユーザーを表示してくれる。表示順は入力した文字に前方一致する人が上に来て、過去30日間で宛先指定した頻度でソートされる。「.com共通管理」のユーザー情報で指定された「表示優先度」も反映される。

左が旧、右が新。アプリの設定を開くと、すぐにフォームをいじれるようになった

左が旧、右が新。「kintoneヘルプ」をクリックするとヘルプページのトップが表示されるようになった

ユーザーの検索も便利になっている

 制限が加わることもある。従来は、作成できるフィールドの上限値はなかったのだが、今回のアップデートで500個までに変更された。とはいえ、1つのアプリに500個もデータを入力するのはナンセンス。あまりたくさんのフィールドを設定するとパフォーマンスに影響がでることもあるし、基本は入力しやすいように分割すべきなので、特に問題にはならないだろう。

 同時に、アプリに設定できるグラフの数も1000個までとなった。ちなみに、レコード数の上限はなしのままだ。1アプリに100万件のレコードを登録してももちろん快適に動作する。

 アプリにインストールできるプラグインの数も、無制限から最大20個までになった。プラグインに関しては、今後紹介する予定だ。また、「レコードに含まれるデータサイズが大きい、またはフィールド数が多い場合の処理を中止するように変更。(2017/8/14 追加)」という変更点も公開されているが、こちらの挙動はまだ確認できていない。

細かいアップデート内容は「すべてのアップデート」タブで確認できる

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