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いま聴きたいオーディオ! 最新ポータブル&ハイエンド事情を知る 第10回

長期試用レビュー

夢から覚めるリアルさ、DITA Dreamのクリアすぎる音質にため息 (3/5)

2017年08月18日 18時45分更新

文● 小林 編集●ASCII

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Awesomeプラグの使い勝手に感心させられる

 使いやすさも見逃せないポイントだ。

 まずはハウジング。リケーブル対応で多少大きくなったが、耳に収まりやすい形状で、ケーブル取り付け部分の角度も含めて装着感がいい。ツイストペア構造のケーブルは、シースが少し固めだが、携帯時に丸めてケースに入れても絡みにくいし、固すぎて使用時に取り回しにくくなることもない。

 さらに注目したいのがAwesomeプラグだ。

 DITA独自の機構で、ケーブル交換なしに一般的な「3.5mm3極」のほか、バランス駆動用の「2.5mm4極」、そしてウォークマンなどが採用する「4.4mm5極」端子に交換できる。L字形状の付け根にあるネジを回して着脱する仕組みだが、4ピン端子のかみ合わせが適度。切り欠きで向きもわかりやすい。はめ込めばしっかりと安定するし、信頼感もある。

 バランス駆動/アンバランス駆動の両方で同じケーブルを使うので音質に差が出にくい点もメリットになるだろう。Dreamの音はケーブルを含めて調整されていると想像できるし、複数のプレーヤーを使ったり、バランス駆動とアンバランス駆動の音の差を厳密に比較して楽しめるから、マニアにとってもアピールできるポイントになると思う。

 パッケージには管の太さ(ボア)が異なる3種類のイヤピースが付属する(それぞれ大・中・小があり合計9種類)。音は回折するため、管を細くすると低域が伝わりやすくなり、太くすると高域が出てくる。個人的には最も細い青のピースが好きだが、用途や好みに応じた選択ができる。

 加えて、質感の高いレザーケースやシリアルナンバーを記載した金属プレートも付属する。音質には直接関係ないが、箱を開き、きれいに陳列された製品の様子を見ると、おのずと期待が高まってくる。高級機種ならではの満足感を演出する要素と言えそうだ。

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