NTTドコモは、2017年度第1四半期(4~6月)の決算を発表した。営業収益は1兆1367億円、営業利益は2783億円。前年同期比で2.5%増、7.0%の減と増収減益の形になっているが、前年度が上期に利益が偏る形になっているという条件があり、年度末での増収増益に向けて計画どおりであることを強調した。
ドコモの現状については、1契約あたりの売上を示すARPUでは音声ARPUが回復するとともに、ドコモ光の契約数増加により、その分が確実に上乗せ。またコスト効率化も目標達成に向けて着実に進捗しているとした。ネットワークについては、LTE基地局が16万5100局。PREMIUM 4G対応の基地局がその半分近い、7万6300局まで達している。
また各種サービスやソリューションが含まれているスマートライフ領域も確実に拡大している。クレジットカードであるdカードの取扱高は20%、dカードGOLDの発行数は約2倍。dポイントの提携先は138、3万店弱となった。
ユーザー還元にも努めており、夏モデルとともに発表された「docomo with」「シンプルプラン」などをあらためて言及。また、訪日外国人向けの「Japan Welcom SIM」や5Gへの取り組みも紹介された。
「docomo with」が好調で契約数は30万弱に
三太郎の日への対抗は「考えていない」
質疑応答では、解約率が前年同期の0.62%から0.67%に上昇していることについてたずねられ、これは2年前に積極的に販売促進していたタブレットで、2年契約の完了で解約が多かったと解説された。
auが展開している新料金プランへの対抗については、「(現時点では)ドコモのお客さんが動いているというようなことはあまり考えられないのかな」(ドコモ吉澤社長、以下同)とのことで、もう少し状況を見ていきたいとした。一方で自社の「docomo with」については好調に推移していることをアピール。契約数は30万弱とのことで、秋冬でも対象機種を1~2機種を追加したいとした。
また、マクドナルドでダブルチーズバーガーがもらえることでネット上で大きな話題になった、auの「三太郎の日」の対抗も「考えていない」とし、さまざまな場所で使えるdカードやdポイントでオトクになることを後押ししていきたいと発言したあと、「(3がついている)30日や31日が入らないのはどうしてなのかなと思った。そういうことはここで言ってはいけなかったのかな」と際どいジョークも飛ばしていた。