マイクロソフトは米国時間7月12日、重大な環境問題の解決に向けてAI(人工知能)を活用する新しいプログラム「AI for Earth」を発表した。同プログラムに200万ドルの投資を行う。
水資源、農業、生物学的多様性、気候変動に関する研究者、組織に対して、AzureとAI関連のコンピューティングリソース、テクノロジー教育を提供するほか、これらの研究者・組織がマイクロソフトの環境保護プロジェクトと連携できる体制を整える。このプログラムを推進するために、マイクロソフトリサーチで計算生態学の主任研究員であるルーカス・ジョッパ氏が主任環境サイエンティストに任命された。
具体的には、AI for Earthは次の3つの取り組みを柱とする。
- 研究者や組織に補助金を出し、Azure上のデータサイエンス向けバーチャルマシンサービスなどの活用を支援する。補助金の申請は7月12日に開始されている。
- どのようなAIツールが利用可能か、それらのツールをどのように使うのか、特定のニーズにどのように対応できるのかを理解するために研修と教育の機会を提供する。
- マイクロソフトが進めている環境保護プロジェクトで得られた知見、活用しているテクノロジーに、研究者や組織がアクセスできるようにする。マイクロソフトは、土地被覆マッピングを実現するプロジェクトや、センサーやドローンのデータとブロードバンドネットワークを利用したスマート農業を実現するプロジェクト、スマート蚊取り装置の有効性をテストするプロジェクトなどを進めている。