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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第172回

Facebookメッセンジャーに感じる素朴な疑問とiMessageがずるいところ

2017年07月15日 12時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

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しかし、メッセンジャーは悪い方向に発展している

 筆者もFacebookのアプリ自体は、土日にちょっと見る程度になってしまいました。

 本来であれば、その理由について自分で分析したいところですが、とりあえずここでは「どういうわけか、そうなった」程度にしておきたいと思います。というのも、あまり深い理由があったり、Facebookに疲れたとか、嫌なことがあったとか、きっかけとなる出来事があったわけではないのです。

 しかし、メッセンジャーは毎日使っています。iPhoneやiPadにはメッセンジャーアプリがありますし、パソコンでも「m.me」にアクセスすると、メッセンジャーだけのページが開き、モバイルアプリのように利用する事ができて便利です。

 そんなメッセンジャーですが、iPhoneアプリについては、最近不満が多くなってきました。本来のメッセージングの使い勝手の良さがおろそかになってきていると感じているからです。

 そう思い始めた大きなきっかけは、MyDayという機能の搭載の時でした。MyDayは簡単に言えば、Snapchatのストーリーのマネです。写真やビデオを24時間だけ友達に見せることができるビジュアルのステイタスメッセージみたいなものです。

 いや、それはInstagramも盛大にマネしてうまくいっているんじゃないかと思われるかもしれませんが、“なぜか”メッセンジャーにも同じ機能が搭載されているのです。

 そのせいで、ユーザー体験に問題が起きました。

 メッセンジャーのチャットリストの画面の下部、中央にカメラボタンが配置され、間違って押してしまうと必要のないカメラ起動が起きてしまいます。

 また、最新バージョンでは改善されていましたが、多くのアプリで下に引っ張り下げて最新情報を読み込むというジェスチャーが採用されていますが、一時期までのメッセンジャーでは、下に引っ張り下げるとカメラが起動してしまったのです。

 個人的には、メッセンジャーはメッセージをやりとりしたいだけで、写真を撮るために利用するものではないと思っていたので、この「カメラ推し」の改変は非常に不満が募りました。まあ確かに写真をメッセージで送ることもありますが。

 そして7月から、Facebookはメッセンジャーのアプリでのディスプレイ広告のベータテストを世界展開することになりました。いままで友人の名前が並んでいたはずのメッセンジャーのリストに、企業広告が入るようになるということです。

 もちろんFacebookが広告によってビジネスをしていることを否定するわけではありません。また、企業とのメッセージでのやりとりはあり得ると思いますし、その対話のきっかけに広告があっても良いでしょう。

 ただ、ここには非常に高い精度が求められます。少しでも違和感のある広告が入った瞬間、メッセンジャーの雰囲気はぶち壊しになってしまうでしょう。

 なぜなら、友人との間で交わしているプライベートな空間だからです。広告も自分で取りいれることは良しとしますし、センスが合えばOKでしょうが、勝手に入ってきたものがずれていたら、メッセンジャーという場とその企業のイメージは台無しになってしまいます。

 それも含めて「iMessageはずるいな」ということで。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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