各媒体がアップデートしている入札やターゲティングの「自動化」での経験と活用方法を紹介します。
積極的に自動化を活用しましょう!
現場担当者へ利用状況をヒアリングすると、自動化を利用していない担当者は意外と多く、「手動でとにかく細かくやることが広告運用!」「手動でやらないと効果が悪くなった時に手が打ちにくい」「とりあえず手動でなんとかなってるからいいや」「自動化どうなるか分からないから怖い」といった理由で、なかなか導入に踏み切れずにいるようです。
私も自動化にチャレンジをして、「日によって成果がブレるな……」「手動はコントロールはしやすいな……」「なぜかいきなり悪化した」と、さまざまな悩みに直面しました。
しかしトライ&エラーを繰り返すことで、工数を抑えながら効果を上げられるようになりました。今回は手動入札から自動入札に切り替えた事例を紹介します。
手動 vs 自動化の事例
※事例の数値はすべて架空のものです。
業種:ツール系アプリ
入札方法:CPI入札
目標設定:CPI/800円
月次予算:1,000,000円
媒体:Google
リリース直後はCPCで、スタート時は目標CPIよりも高い約1000円で獲得していました。
そこでCPCを調整したり除外設定を駆使したりして900円まで下げたものの、以降改善が見られませんでした。予算のショートが続いたため、新たな施策として入札形式を変更することにしました。
主要CPNを手動入札から自動入札に変えると、下記の変化が見られました。
CPCこそ若干高くなったものの、その他の指標は改善し、低CPIで大量のCVを獲得できました。これは理想的な結果です。入札形式を変えるだけではこんなに上手くはいきません。
下記の3点で勝率を高めることができます。
- ターゲティングに制限を掛けない
- 本来使いたい日予算の1.5倍を入れる
- 除外も外す
アカウントの自由度を可能な限り高めることが大切です。自動入札で、ターゲティングを絞るのは非常にもったいないです。
パズルゲーム=20代女性が多い
↓
ターゲティングも20代女性に絞ろう
CVするユーザーは40代や、男性も多く含んでいます。管理画面で設定できるデモグラやインタレストだけでは判断しづらい、確度の高いユーザーを逃す可能性が高いのです。
自動化は、そんなユーザーに積極的にアプローチを掛けることができます。結果としてCPCは上がりますが、CTRやCVRも高い確率でついてくるでしょう。
上記の結果では、自動>手動となりますが、自動化すればいいわけではありません。自動化にも気をつけなければいけないポイントがあります。
自動化を併走させた事例です。
自動化 vs 自動化の事例
ターゲティングの自動最適化の効果に差が出た事例を紹介します。
業種:ツール系アプリ
入札方法:oCPM入札(600円)※1
目標設定:CPI/600円
月次予算:1,000,000円
媒体:Facebook
※1 oCPM:最適化インプレッション課金
アプリのリリース時点からFacebook広告を配信しました。インタレストターゲなどを実施し、CV数が必要件数たまってからは、Lookalikeで配信しました。Lookalikeを伸ばすため、広告セットを分けて配信しました。
上記パーセンテージは、Facebookのターゲィングの拡張度です。
今回はインストールユーザーのCVデータをベースに5%と10%に分けました。下記のターゲティングのイメージです。5%のCVユーザーが濃いデータなのでCVRも高い想定です。
1カ月弱配信し、下記の結果でした。
10%の方がいい結果になりました(前提として各オーディエンスの重複排除済)。ベースとなるオーディエンスが小さいもしくは、大きい場合、拡張するとターゲットできるユーザー数の差が大きくなります。Facebookに関わらず、ディスプレイ広告ではよくある話です。
小さい円は、CVすると想定されるユーザーの母数がそもそも少なく、CV獲得の難易度が急激に上がります。すると、FacebookのLookalike配信がいかに優れていても、結果を出すのは難しいのです。
最後に
自動化では、「制限をかけずにアカウントに自由度を持たせること」「一定上のオーディエンス量の確保すること」が大切です。これによって成功する確率は限りなく高くなるでしょう。
入札やターゲティングを細かく調整することはとても大切です。しかし莫大な時間と工数、リソースが使われてはいないでしょうか。限られた時間やリソースを最大限に活用するために、各媒体が用意している自動化機能と上手く付き合っていきましょう。
(記事提供:D2Cスマイル)